「Google アナリティクス活用術 売上アップに貢献するBtoBマーケティング」
ここ数年、ウェブを使ってBtoBで成果を上げたという事例をあちこちで耳にするようになってきました。
しかしネットで目にするBtoBの成功事例、自社で実際やってみようとしても、そのまま利用できるというケースはかなり少ないのではないでしょうか?
この本では、分かりづらい文字のオンパレードではなく、設置と導入 ステップバイステップの説明、活用事例までを網羅した、初級者から上級者まで役に立つ参考情報が豊富な分かり易い本となっています。
実際のクライアント名と数字が入っている50ページ以上の豊富な事例
著者の自社サービス「どこどこJP」とGoogle アナリティクスを連携し、そこからBtoB向けに成果を上げる手法が載っています。
こういうサービスは他にもありますが、この書籍の良いところは、導入方法と活用だけでなく、実際の事例がクライアント名と数字入りで記載されている点、類似サービスに比べ一歩進んだ活用が可能な本となっています。
初級者にも嬉しい14本のコラム
ネットを探せば転がっている情報ではあっても、そもそもそういう情報があるという認識がなければ探すという事も出来ないもの、Googleを使う上でのコツ「アドバンスフィルタの活用方法」や「カスタムセグメントの活用方法」など、図版入りで一つ一つ分かり易く、実際の設定から利用方法まで記載されています。
また、よく聞くPDFファイルのダウンロードを計測するのイベントの設置方法など、HTMLタグをテキストで編集さえ出来るのであれば、初級者でも実装できるように手取り足取り記載されています。
そんな有用情報をまとめて学ぶ事が出来ます。
中級者から上級者むけの情報も
おっ!と思う情報
「競合の無駄なClickを防ぐ方法」=ライバルの企業には自社の広告を見せない。
ライバルのClickをなくすと3~5%の広告費の削減できるとの事。理屈では分かっても、この実装方法などが丁寧に解説されています。
利用者に合わせた検索結果やWebサイトの表示変化は当たり前になっていますが、 利用者に合わせて「見せる、見せない、忘れた頃に見せる、見込み層に見せる、ライバルには見せない、個人のイベントに合わせて見せる、トレンドに合わせて見せる、個人の属性に合わせて見せる、などなど」こういう仕組みはどんどん進化していくんだと思います。
今までの広告はどうやって「見せる」かに注力するケースが多かったですが、こういう「見せない」という事を通じて自社ビジネスに活かすという手法は今度のウェブ活用に関する新しいヒントがあるのかもしれません。
読者の視点にたった読みやすい内容
図版が多く丁寧に書かれて、かなり読みやすくなっています。
BtoB関係のクライアントに関わったビジネスをしているのであれば、レファレンス本として手元に1冊おいておきたい本です。
そして最後の方のページに、しっかりと自社サービスの解約方法を載せている点 読者の視点にたった情報に安心感を感じます。
BtoBマーケティングの参考となる事例、ヒント多数の本です。
ウェブ解析士マスター 大岡歩夢