SEOにウェブ解析とSNSスキルをかけ合わせてみた元商社マン上級ウェブ解析士・上級SNSマネージャー国友崇志さん

「仕事とウェブ解析士」をテーマにお送りするウェブ解析士インタビュー。79人目は、東京に事務所をおき、SEO専門の法人コンサルに従事する上級ウェブ解析士の国友崇志（くにともたかし）さん。23年間、ITとは無関係の商社営業を経験したのち、SEOのプロフェッショナルに転身しました。SEOに加えてウェブ解析とSNSの知識を得た理由と、国友さんが目指す未来を聞きました。

（インタビュー：上級ウェブ解析士毛利美佳、編集：ウェブ解析士ふじねまゆこ）

資格のおかげで未経験業界でも独自のポジションを築けた

――国友さんは、上級ウェブ解析士、上級SNSマネージャーのほか、さまざまなSEOの資格をお持ちだそうですね。なぜ、それほどの多くの資格取得に至ったのですか？

国友崇志さん（以下、国友さん）：私は大手旅行会社の商事部門出身で、働く業界を転換しSEOコンサルタントになりました。SEOの世界を学び差別化を図ることと、お客様へ価値提供するために必要なスキルを身につけた結果です。

――そのなかで、国友さんがウェブ解析士を取ろうと思われたきっかけを教えてください。

国友さん：SEO支援を続けるうち、SEOだけでは差別化ができないと気づきました。ウェブ解析を根拠にアドバイスができれば、もっとお客様に喜んでもらえると考えたのがきっかけです。

実際、ウェブ解析士講座でテキストをみて驚きました。デジタルマーケティングの前提にある伝統的マーケティングも網羅していたからです。もし私が企業に所属していたら、社員研修を兼ねてテキストを配布していたと思います。

――実際に、学んだ知識を活かしたエピソードを聞かせてください

国友さん：とある店舗型ビジネスを展開するSEOのクライアントへ、次の出店場所の検討材料を掴むために、Googleアナリティクスのユーザー属性をお見せしながらアドバイスしました。すると、お客様が自ら新しい顧客像に気づき、大変喜ばれました。

私は前職で得た管理職や事業開発の経験から、SEOを入口に経営相談を受けることがよくあります。データの見方やツールの基本をお伝えしながら、お客様自身が次の一歩を見いだせた瞬間を見れると嬉しくなりますね。

SNS必須の時代、お客様のために踏み出した一歩

――次に、SNSマネージャー認定講座を受けたきっかけを教えてください。

国友さん：時勢から、SEOだけではなく、SNSの波に乗っていかないと取り残される危機感を持って受講を決めました。当時はSNSを積極的に利用していなかったのです。

SEOスペシャリストと言っても、クライアントから見ればITのプロフェッショナルです。SNS運用の相談は当然あり得ると考えて、スキルを身につけようと決意しました。

――未経験からのチャレンジでしたけれども、受講自体は楽しめましたか？

国友さん：講師の方が非常に丁寧に教えてくださり、知らなかった知識に触れてとても楽しかったです。

SNSマネージャーもウェブ解析士と同様、座学から実践へステップアップするカリキュラムです。上級ウェブ解析士を取得して、データを見て、仮説を立てて、次のアクションを考える癖がついていたのでしょうね。SNSの知識を得て、実践経験を積みたいと思うようになり、上級SNSマネージャーも取得することにしました。

クライアントの多くは、SNSの使い方を入口に相談されるケースが多いのですが、手を動かす前に目的を明確にし、体制やリソースを確認しながら、着実な戦略をアドバイスできるようになったと感じています。

――SEOからウェブ解析、そしてSNSへとスキルをかけ合わせて、相乗効果を生み出していらっしゃるのですね。

国友さん：私、子供の頃からドラクエが大好きなのですが、当時からキャラクターのスキルをかけ合わせて最強の勇者をつくることにワクワクを感じていたんです。

戦士でありながら、魔法使い、僧侶などあらゆるスキルを持っていたら、何でもできますよね。私もSEOに加えて、ウェブ解析、SNSとかけ合わせたら、競合と大きく差別化できると気づいたんです。

お客様への価値提供を一番に考えた結果、お客様から「SEOのことはもちろん、ウェブ解析もSNSのことも、国友さんに聞けばわかる」と思ってもらえるポジションに立てたと思います。

将来はデジタルに強い貿易のプロフェッショナル

――国友さんの今後の展望は？

国友さん：次は貿易関係の会社を作っていこうと考えています。前職で培った海外での貿易・輸入の知識を活かして、地球を舞台に広げていきたいですね。

なにより、ウェブ解析、SEO、SNSができる貿易のプロフェッショナルって、他にいないと思うんです。変化を恐れず挑戦した先に、デジタルに強い商社マンがいる貿易会社を作ってみたいと考えています。

――国友さんならではのワクワクするビジョンですね。最後に、ウェブ解析士あるいはSNSマネージャーの資格を検討する方へ一言お願いします。

国友さん：2つの資格によって、デジタルマーケティングとSNSの最新情報を掴み、地に足のついた活動ができる人間になれると思います。

私が資格を検討した時、テキストの著者欄に日本を代表する各分野のエキスパートたちが並んでいるのを見て驚いたものです。ウェブ解析士協会のテキスト1冊で事業に必要なデジタルマーケティングの知識を網羅していますから、一般的な企業研修よりもこのテキストを読み込んだほうが効果が高いとさえ思います。

最近では学生のうちにこれらの資格を取得される方もいらっしゃるそうですね。もし私が採用担当であれば、高く評価して、次の面接に通しますね。

デジタルマーケティングとSNSを学びたいなら、ウェブ解析士とSNSマネージャーの資格を取ることをおすすめします。考えているうちに時間はどんどん過ぎてしまいますから、まずは行動してみてください。そして、講座でこのワクワクを感じてみてほしいです。

あとがき

アナログの世界からデジタルの世界へーー。そのキャリアチェンジを支えたのが、各種資格の取得だったという国友さん。ロールプレイングゲームのように、習得するものが増える度に強くなり差別化へつながるという発想は、キャリアについて悩む方へ勇気を与えるエピソードだと感じました。今後ますますのご活躍を期待しています！（毛利）