「仕事とウェブ解析士」をテーマにお送りさせていただくウェブ解析士インタビュー。27人目は、ウェブ解析士アワード2019でThe Best Evangelistを受賞されたウェブ解析士マスター、則田 貴浩さんです。
北海道でのウェブ解析士第一号でもある則田さん。ウェブコンサルティングのお仕事を中心にしながらも、延べ100回以上の認定講座も実施されてきました。
(インタビュー・編集:上級ウェブ解析士 保格 淳)
結果にこだわる姿勢が、信頼につながる
ウェブ解析士アワードの2年連続での受賞、おめでとうございます。
ありがとうございます。
一般からの投票が多かったとお聞きしましたが?
ウェブ解析士アワードは、ウェブ解析士以外の方でも投票できる仕組みになっていて、日頃お仕事をさせていただいているクライアント様や受講生の方が投票していただけたのなら大変嬉しく思います。
則田さんは、北海道のウェブ解析士第1号なんですね!
2010年に最初の講座がスタートした頃からチェックしていました。SEOやリスティング広告の運用などやっていて、効果検証にアクセス解析の必要性を感じ始めていろいろと調べていた頃です。
2011年に初めて北海道で開催された講座を受けたのですが、受講したのは私一人でした(笑)
だから、第1号ですね。
現在の則田さんのお仕事について教えてください。
クライアントさんのウェブ解析を軸にしたコンサルティングがメインで、その中でSEOや運用型広告、サイトリニューアルなどが施策として必要となれば、そうした業務も自社でやりますね。あとは、隔月でウェブ解析士認定講座か上級ウェブ解析士認定講座のどちらかを開催しています。
専門にしている業種とかあるんですか?
いえ、クライアント様の業種はバラバラです。基本の型があればどんな業種にも対応できますよ。あとは業界によってしきたりや事情があるので、それはお付き合いしていく中で身につければよいことだと思います。
クライアント様との業務で大切にしている点って、どんなことでしょうか?
「結果にこだわる」という事でしょうか。だからクライアント様の売上とか経費とかそうしたデリケートな情報も共有させてもらっていますね。じゃないと、検証して改善して……ということはできませんよね。
解析して終わり、作って終わりではなく?
解析して終わり、ホームページ作って終わり……って一番楽ですよね、やってる側からすれば。
でも、それが結果としてクライアント様の利益につながっていなければ、たとえデザインのよいホームページであっても無駄だと思います。また、安く作ったホームページもそうですね。それで結果が出てればいいですが、結果が出ていなければ一緒です。やはり携わっている責任として、クライアント様に対し結果を出せなければいけないと思っています。
新規クライアントの開発営業などもされるんでしょうか?
私の場合はすべて紹介ですね。代理店さんなり、クライアント様が紹介してくれます。
コロナ禍でかなり影響をうけましたか?
今のところ、弊社は影響を受けていませんね。
これを機会に非接触型の販売方法を考える企業様が増えましたので、逆に、ECサイト構築やネット通販立ち上げのご相談を受けることが増えました。
ありがたいことに、世界規模のピンチをチャンスに変えられるクライアント様が多いと感じています。
ユーザーの気持ちを、自分事として感じ取れるか
クライアント様のコンサルやサポートではどんな点に留意されていますか?
解析上の数値よりも、エンドユーザーに喜んでいただけているか?満足して頂いているか?という点に留意します。例えば、通販で購入した商品が届いた時のカスタマーの満足度なども重要ですよね。「こんなところまで気を配ってくれるんだ」みたいな。ECだと余計顔が見えないからそういうのは対面以上に大事だと思ってます。
ユーザーエクスペリエンス(UX)にまで踏み込んで話されるんですね。通販の事業社様ですと、やはりリピート率やライフタイムバリュー(LTV)は重要になりますか?
通販に限ったことではありません。例えば「ウェディング」とか「着物」のように、利用頻度が高くないサービスや商品でも、ユーザーの満足度が高ければ、口コミ効果や、次のライフイベントの際にはリピートいただける率は高まりますよね。
ウェブ解析を中心にコンサルをされている方は多くないですよね?
そうかもしれませんね。私も解析コンサルをベースにしながら、クライアント様のニーズに合わせて、サイトリニューアルやSEO、運用型広告などの対応もしています。
サイトリニューアルに関しては、見込客の認知から再購入(リピート)するまでのフローやマーケティング施策を考えてから、コンテンツ企画を考えて、サイト制作に入っています。基本的にいろいろなことを一気通貫でやっていますね。
認定講座の開催は延べ100回以上
ウェブ解析士認定講座や上級ウェブ解析士認定講座の開催実績は、すでに100回以上なんですね!
2011年からやっていますからね(笑)
最初のころはウェブ解析士認定講座も上級ウェブ解析士講座も毎月やっていましたから、休みがなかったです(笑)
以前は旭川や函館などでもやってましたが、今は札幌だけですが、ご依頼あればどこでも行きますよ。
企業研修も行っていますので、法人からのご依頼も承っています。
セミナーに参加されるのは、どんな方々ですか?
広告代理店の方が3分の1、ウェブ制作会社の方が3分の1、事業会社の方が3分の1といったところです。
中には転職や起業を目指している方もいらっしゃいます。
受講される方の変化ってありますか?
最近は大手広告代理店の方も増えてきました。あとは、ウェブ解析士認定講座は定員10名なんですが、ここ数年は毎回定員いっぱいになりますね。最初の3年くらいは受講者が毎回2〜3名というのがほとんどでした。
現在、北海道のウェブ解析士、上級ウェブ解析士のその多くが則田さんの講座を受けた方々ってことですね。講座ではどんな点に留意されていますか?
そうですね、だいたいは弊社主催の講座を受講されていますね。あと、受講者の中には、ウェブに関してほぼ初心者という方もいらっしゃいます。リテラシーの差があるので、ホワイトボードや図解、経験談も交えながら分かりやすくしています。アイスブレイクしたりと場の雰囲気作りも心がけますね。どちらかというと、初心者目線に合わせています。
ウェブ解析の自動化ツールなども各種ありますが?
数値集計作業にかかる時間は節約できるかもしれませんが、事前の市場分析や戦略の立案、具体的な施策につなげていく事はツールではできません。上級ウェブ解析士認定講座になると、そうした部分をいかに構築し、伝えていくかが主な内容になってきます。
ウェブ解析士協会の業務もされているんでしょうか?
ブランディング部常任委員と、北海道支部長もやらせていただいています。あんまりやれてないですけども(笑)
北海道内でのウェブ解析への認知度を上げることができればと思っています。
だから、セミナーや勉強会の開催は、協会としても重要な活動になりますね。
これからの活動の方向性についてお聞かせください。
ウェブ解析士マスター資格を取った時に、解析で北海道や札幌の企業様に貢献したいと考えていました。その思いはこれからも変わらないですね。
ウェブ解析士の講座でお伝えしている内容は普遍的なものも多いので、通販など事業会社の方であれ、ウェブ制作会社の方であれ、必ず役に立つ内容だと思います。
あとがき
北海道でのウェブ解析士第一号であるだけでなく、起業からウェブ解析を取り入れたコンサル、テレワーク的な働き方にいたるまで、則田さんはずっとイノベーターとして活動されてきた方だと感じました。
道民ならオススメしたい則田さんの講座
則田さんは札幌で定期的に講座を開催されています。旭川や函館など、札幌市以外でも開催可能とのことでした。100回を超える講座開催経験のあるウェブ解析士マスターなので、企業研修も安心ですね。
興味を持たれた方は、一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
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