「仕事とウェブ解析士」をテーマにお送りするウェブ解析士インタビュー。82人目は、ウェブ解析士マスターの八木 暁史(やぎ あきふみ)さん。ウェブ解析士協会と東かがわ市の連携から生まれたスマートフォンゲーム「GloveStory(グローブストーリー)」開発者である八木暁史さんに、ゲーム制作の背景やウェブ解析士としての経験について伺いました。
(執筆:claude3、編集:ウェブ解析士 ふじねまゆこ)
ゲーム開発のきっかけ – 東かがわ市の観光活性化への思い
――グローブストーリーを開発しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
八木暁史さん(以下、八木さん): 2022年6月にウェブ解析士協会と東かがわ市で連携協定を結んだ際、市役所の方から観光活性化のためのデジタルツールについて質問をいただきました。SNSやコンテンツマーケティングなどの方法はあるものの、東かがわ市の観光に対する力が弱いため、それだけでは他の観光地に勝てないと感じました。
ある日、学生たちが汽車に乗っている様子を見て、「こんな景色が見えるのに、みんな携帯ゲームしてるんだ」と気づきました。そこで、東かがわ市を携帯ゲームの中に落とし込むアイデアを思いつき、ゲーム開発に至ったのです。
ウェブ解析士としての経験がゲーム制作に活きた
――ウェブ解析士としての知識や経験がゲーム制作にどのように活かされましたか?
八木さん: ウェブ解析士の学びの中で、ペルソナやカスタマージャーニーマップの考え方がゲーム制作に役立ちました。主人公の気持ちになって、ゲームクリアに対しての葛藤や悩みなどは、カスタマージャーニーマップの考え方と通じています。また、ペルソナの主人公の心理を理解することにも活かされました。
――グローブストーリーの開発で最も力を入れたポイントは何ですか?
八木さん:このゲームが誰のためにあるかを考えました。東かがわ市のためだけではなく、市外の人が見たときの東かがわ市の印象を意識しました。市受けするネタよりも外から見た東かがわ市の魅力を伝えることに力を入れました。
地域への思いとこれからの展望
――東かがわ市への移住のきっかけと、移住後の生活で感じている魅力について教えてください。
八木さん:ゲーム開発に2年かけ、東かがわ市のことを深く考える中で、自然と移住を決断しました。東かがわ市の魅力は、人との距離が近いところです。市役所の人と何度も話す機会があり、顔と名前が一致するような団らんを目にします。これは3万人弱の町だからこそできることだと感じています。
――今後のグローブストーリーの展開や、新たなゲーム制作の予定などがあれば教えてください。
八木さん:まずは、リリース後に発見されたバグを着実に修正していきます。次に、英語版や中国語版を作成し、海外の人にも東かがわ市に興味を持ってもらえるよう、世界に向けて発信していきたいと考えています。また、他の地域でもニーズがあれば、同様のゲーム制作にチャレンジしたいと思います。
あとがき
八木さんのインタビューから、ウェブ解析士としての経験が地域活性化につながるゲーム制作に活かされていることがわかりました。「解析はコミュニケーション」というモットーのもと、東かがわ市の魅力を伝えるツールとしてゲームを選択し、開発に尽力されました。地域とゲームを結ぶ架け橋となった八木さんの取り組みは、地方創生の新たな可能性を感じさせてくれます。今後のグローブストーリーの展開と、八木さんの更なる活躍に期待が高まります。