「仕事とウェブ解析士」をテーマにお送りするウェブ解析士インタビュー。78人目は、香川県のウェブ制作分野で活躍中のウェブ解析士マスター、山田 恵理子（やまだ えりこ）さん。資格取得により制作業から一歩踏み出し、企業のマーケティングに必要な知識の全体像を掴むことができたそう。マスターまで取得して得たものを伺いました。
（インタビュー：上級ウェブ解析士 毛利 美佳、編集：ウェブ解析士 ふじねまゆこ）
資格取得で根拠ある改善提案が可能に
――香川県でご活躍中とのことですが、どのようなお仕事をされていますか？
山田 恵理子さん（以降、山田さん）：正社員・フリーランスの二足わらじでウェブ制作に携わっています。アクセス解析をはじめデザインからコーディング、最近ではa-blog cmsというコンテンツ管理システムの導入支援も行います。
お取引先は県内の企業が多く、業種は不動産、幼稚園・保育園などいろいろですね。フリーランス業は地域を越えて京阪神方面からご依頼いただくこともあります。
――業界は長いのでしょうか？
山田さん：学生の頃、1998年にはじめて自分のホームページを作ったので、もう四半世紀ですね（笑）。ネット上の交流が楽しくて、その流れでウェブ制作に興味を持ち、仕事にした流れです。
――インターネットの黎明期からウェブに関わっていらっしゃったのですね。資格取得のきっかけは？
山田さん：2015年の転職活動を機に制作以外のスキルを得たいと思ったのがきっかけです。
資格を取得してみて自分の視点がすごく変わったと感じました。資格取得前はお客様からご相談を伺うときに「デザインが悪いんじゃないか」と、自分の想像の範囲でしか原因を考えられなかったのですが、ウェブ解析の知識でアクセス解析の数値分析をもとに根拠のある提案ができるようになりました。
上位資格へ挑戦し、大企業との新規取引を掴む
――上級ウェブ解析士から、さらに上位のウェブ解析士マスターも取得された経緯は？
山田さん：実務でもっと踏み込んだ提案がしたいと思ったのと、当時、とある大手企業とお取引をするチャンスがありまして。ウェブ解析士マスターの肩書が説得力になると思い挑戦しました。
その時点では県内にウェブ解析士マスターがいらっしゃらなかったので、県内初のウェブ解析士マスターは印象に残るでしょうしね。結果、その企業とお取引が決まりました。
――すばらしいですね。ウェブ解析士からマスター、それぞれのステージで感じた変化はありましたか？
山田さん：学びが深まるほど自分の視野がすごく広がったなと。ウェブ解析士の時点ではウェブサイトの改善にとどまりがちだったけれど、上位資格ほど上流のマーケティング、経営戦略の調査提案になるので、ウェブよりももっと広い範囲の知識を深めなければいけないなと痛感しました。
――マスター取得により大手企業との取引を掴んだ際、役に立ったことはありますか？
山田さん：その案件はコーポレートサイトのリニューアルで、ユーザー分析からペルソナ設定などの戦略をイチから構築しました。戦略レベルから構築する規模のご依頼は初めてで、学びの多い機会でした。
リニューアル後も継続的にアクセス解析とチューニングを続けています。これも、私がマスターを取得していなければ無かったご縁ですから、挑戦して本当に良かったと思います。
サイト改善にとどまらず、企業の成果を最大化したい
――今後、山田さんが注力したいことはなんですか？
山田さん：今はウェブサイトの改善に特化していますが、SNS、広告、動画などを駆使した戦略を、お客様の事業規模やご要望に合わせてご提案できる力をつけたいと考えています。
お客様の成果に貢献するためにも、自分に足りない知識・経験をもっと身につけたいですね。
――最後にウェブ解析士取得を考える方へメッセージをお願いします。
山田さん：ウェブ解析士を学ぶと、ご自身の視座がガラッと変わると思います。制作関係の方でしたら実務で考えてきたことの答え合わせになりますし、新しい視点も身につきます。
私の場合は、資格がきっかけでお仕事につながったので、挑戦してよかったと思っています。
テキストは分厚いですが、事業に関連が高いエピソードや事例、考え方が発見につながります。ぜひチャレンジしてみてください。
あとがき
ウェブ制作から解析へとスキルの幅を広げた山田さん。ウェブ解析士マスターまで取得されたことによって、携わるお仕事の規模や業務内容が格段に広がったというエピソードは、とても夢のあるお話でした。常に限界を超えていく彼女の今後がますます楽しみです！応援しております。（毛利）
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