ウェブ解析士の資格を取得したばかりの方を対象としたショートインタビュー。今回は、企業のインターネットマーケティングを20年以上支援している宮田(みやだ)さん。数年前からウェブ解析士の資格を知っていたそうですが、取得されたきっかけや資格のオススメ度、現在のお仕事について伺いました。
(インタビュー・編集:ウェブ解析士マスター 小杉 聖)
――― ウェブ解析士の合格、おめでとうございます!現在はフリーランスなんですね。どんなことをしていらっしゃいますか?
宮田 尚亮さん(以下、宮田):インターネットマーケティング関連のお仕事をしております。現在は3社とお取引させていただいており、常駐やリモートで継続的に関わらせていただきつつ、単発案件も請けています。
――― 私もフリーランスなのですが、規則的な働き方に加えて柔軟性もあっていいですね。ずっと同じ会社さんでお仕事されているのでしょうか?
宮田:企業の皆さまが自社で回せるくらいに成長しますし、私もスキルアップしていきたいので、だいたい2〜3年で変えていますね。内容的には、インターネットマーケティングのコンサルタントをしています。元々、2010年くらいまではサラリーマンとしてメールマーケティングを行っていたのですが、起業後からGoogle マイビジネスや広告の効果測定なども含めた全般的なマーケティングコンサルティングを行っています。
――― なんと、メールマーケティングのプロでしたか!
宮田:2000年代のインターネットマーケティングでのプッシュ型アプローチは、メールマーケティングしかない時代でしたから。顧客のデータと時期や情勢に合わせたメルマガを配信することで成果をあげてきました。メールマーケティングは廃れきっていないとはいえ、その時の経験を生かしてダイレクトマーケティングの考え方を取り入れています。具体的な情報は見れなくても、Google アナリティクスを見れば動きがわかりますから。
――― 行動ベースでアクセス解析ツールを見てらっしゃるのですね。
宮田:そうですね、直近ではGoogle アナリティクス関連のお仕事が中心です。単発も含めると75社以上の経験があります。最近ではキャンペーンパラメータの定義から、アトリビューション分析が多くなっています。
――― そのあたり、もう少し伺っても?
宮田:Google アナリティクス 360(有料版)を導入するような企業でも、キャンペーンパラメータをつけずに運用している企業は結構多いです。Campaign Manager の運用に苦慮していた企業を支援した際は、キャンペーンパラメータをつけてビュースルーコンバージョンの考え方を取り入れました。Google タグマネージャの管理や、業務設計から携わりましたね。
――― Campaign Manager は Google アナリティクス 360 を導入している企業がオプションで使える機能なんですね。小さな規模なら Google 広告の管理画面で十分ですが、手広く広告管理するとなると、とても便利そうです。
宮田:そうですね、純広告や YouTube のアトリビューションも評価できるので便利ですよ。
――― そこまでプロの宮田さんが、ウェブ解析士の資格に興味を持った理由はなんですか?
宮田:数年前にお取引させていただいた企業さまの資格制度に含まれていたことがきっかけで、資格自体は知っていたんです。その際、社内教育も担当していたので問題集を購入してみたものの、質が悪すぎると判断して、選択肢に入らなかったんですよね(笑)
――― わお……(;´∀`) ← 問題集作った人
宮田:コロナ禍の影響もあって在宅ワークが増えたところ、キャンペーンの広告を見て、無料だし、タイミングが良さそうだと思って受験しました。
――― ちなみに、最初に知り合ったのは現在東北支部長をされている尾形 夏志さんと伺いましたが、ウェブ解析士を受ける相談はされたんですか?
宮田:いやー、合格してから話しましたね。取りましたよ!って(笑)
――― 合格してからですか(笑)
問題集のことはあるにせよ、それでも取得されたわけですが、ウェブ解析士のカリキュラムはオススメできます?0〜10段階ならいくつですか?
宮田:インターネット関連の仕事をしているなら、オススメしますね。数字でいうと……8くらいです。
――― おおー、微妙な高さ!(笑)
宮田:何より良かったのは、マーケティング概念や用語を再認識することができたことです。単語の持つ意味を頭ではわかっていたけど、腑に落ちた感じがとてもあります。
――― 点が線になったような感じでしょうか。
宮田:そうですね。Google アナリティクスを知っていると、つい、良かれと思ってあれもこれも盛り込んでいたのですが、無駄な情報が多かったり、自己満足でやっていたことを見直すことができました。レポートのタイトルを「今月のセッション数」ではなく「今月は◯pt伸びてこういう成果がありました」と結論を書くことを意識するようになりましたね。
――― 結論を先に持ってくるのを意識するようになったのは、納得です。
宮田:現在、若手社員に対して、インターネットマーケティングのお話をする機会がありますが、今回の気づきを元に、基本的な用語や解釈をしっかりと認識させ、土台作りをしていけたらと考えています。たとえば、「微糖のコーヒー」を「砂糖を小さじ1杯入れたコーヒー」と表現できるように。
――― 解像度を高くして伝えるイメージですね。教育係みたいな感じでしょうか?
宮田:そうですね、私がパソコンを使い始めたのが1989年、パソコン通信をし始めたのが1994年、インターネットマーケティングに関わり始めたのは2001年からですから。コンピュータ~インターネット~紙からネットへのメディア変化を直接経験してきているので感覚的にわかっているものは多いのですが、より一層丁寧に説明できるようになりたいですね。
――― 代表理事と話が合いそうです(笑)本日はお時間をいただき、ありがとうございました!