こんにちは。代表理事の江尻です。
今回は、岐阜のウェブ解析士合宿について紹介する。
ウェブ解析士合宿とは
ウェブ解析士が集まり、日頃取り組みにくいテーマや勉強をするために、行く必要もない遠方に泊まりがけで行くことである。参加者からはとても満足してもらっている。「なんでやってんの?」と言われれば、ノリでしかない。「計画性もないし、無駄も多いのではないか?」と言われれば反論しにくい。
岐阜合宿のきっかけとなった新潟合宿を紹介
岐阜合宿を紹介する前にそのきっかけとなった新潟合宿の様子をまず紹介したい。
第2回のウェブ解析士合宿を新潟で開催したときのこと。セミナーの全日程が終了した翌日、サプライズで新潟に本社を置くスノーピークに訪問することができた。スノーピーク本社に行く途中、真っ白な三条の台地をスノーモービルにつながれたゴムボートで雪景色を引き回ったことは、とても印象深い出来事であった。また、セミナー終了後は、いい大人たちが枕投げをしたり、温泉にはいったりと、旅としてもたのしい思い出となった。
地域で理念を実現している企業と触れること
で、スノーピークへ訪問して驚いた。本社はなんと、キャンプ場にある。その理由は企業理念からも読み解けるので、紹介したい。
私達は自らもユーザーであるという立場で考え、
お互いが感動できるモノやサービスを提供します。
企業理念から抜粋
ユーザに最も近い場所に本社を置くことで、ユーザを観察したり、ユーザ目線で商品を開発したりするためだそうだ。
こういった企業理念は、現地へ行って、見て、触れてみないとわからないものである。そのため、「いろいろな地域へ行き、さまざまな企業に触れたい」そう感じたので、各地で合宿を行っているのだ。
地方都市の『岐阜』でユーザを学ぼうと思った
さて、前置きが長くなってしまったが、ようやく岐阜合宿の様子を紹介したい。
今回、岐阜合宿を開催するにあたって、「ユーザ視点のコンテンツの作り方」をテーマにした。
スノーピークで体感したユーザ視点のマーケティングをどうやって実現するかの「具体的手法」を知りたかったからだ。
私たちウェブ解析の仕事では、コンテンツの果たす役割が大きい。記事を書くライターにしても、編集にしても、ユーザ視点でのノウハウやデザインが大事になってくる。
岐阜には、ウェブ解析士マスターの平岡さんがいる。平岡さんは、サラリーマン時代、通勤の時間を使ってアフィリエイターとして年収を大きく上回る収益を上げ、起業した人だ。現在彼がジョインした株式会社アクシスは岐阜にありながら日本中、いや世界中から問い合わせがきて、今仕事を受けられない状態だという。
「なぜ岐阜でそのような会社を作れるのか?」その答えを得るために、岐阜に行くことにしたのだ。
日程は中秋の名月9月13日になった。この「中秋の名月」といえばなのだが、岐阜は「長良川の鵜飼」で有名だ。秋は絶好のシーズンだが、中秋の名月だけは鵜飼はしない。月が輝かしすぎて水面が照りつけて鵜が魚を探せないからだ。
当初6名だった参加者は増員、増員で最終的に25名に
当初、定員6名でアクシスさんの会議室を使って開催するつもりだった。しかし、中部のウェブ解析士に私からメールを送ると一瞬で埋まってしまい、増員を繰り返すうちに25名になり、急遽セミナールームを借りることになった。当日は以下の内容でセミナーを開催した。事例を交えた素晴らしい内容だった。
- 地方で急成長するウェブ会社「アクシス」の作り方
- アフィリエイターに学ぶユーザ中心メディアの作り方
- 運用型広告これからのプレイヤーに欠かせないスキル
- ミスマッチを起こさないためのオンオフラインの広告媒体選定方法
- 明日のウェブ解析 これから必要な視点
今回の合宿はアクシスの成功の秘訣を学び、ユーザ視点のコンテンツ作りのヒントを得ることだ。
受託でのユーザ視点は限界かもしれない
この合宿を通して感じたことは、ユーザ視点のコンテンツを作るためには、受託の経験を積み重ねるのでは、もうだめかもしれないということだ。
受託してる立場で、コンサルタントがどんなにもっともらしいことを伝えても、自分がユーザと真摯に向き合っていなければ役に立たない。
株式会社アクシスは、自社でネットショップを運営し、顧客と向き合いつつ、そのノウハウをもとにコンサルティングを行っている。最近感じるのは、ウェブマーケティングの業界でも、自分で何か事業を運営していない、受託しかしていない、というプロフェッショナルは、ユーザの変化やニーズを理解することが難しい状況になりつつあるのではないか――。
私はウェブ解析士の受講者、認定者の声を聞くことができる。まずは私が声を聞いて満足度をあげることから考えなければいけないと覚悟を決めた合宿でもあった。