「ウェブ解析士」という資格単体でもお客様に貢献できる、という私の事例

こんにちは。上級ウェブ解析士の高井です。

株式会社にいがた三昧という、新潟に根差したウェブ制作会社で、ウェブコンサルタントとしてお客様のウェブマーケティング支援をしています。

以前、「旅館のフロントで接客業をしていた私が「ウェブ解析士」になるまで」というタイトルで、異業種からウェブ解析士に転職した話を寄稿いたしました。

今回はウェブ解析士になった後、ウェブ業界未経験の私が「ウェブ解析士」という資格だけで本当にお客様に貢献できているのかということ、そして、この資格単体でも十分武器になる、ということをこの記事でお伝えいたします。

目次

ウェブ解析士?いいえ、ウェブコンサルタントです

名刺

ウェブコンサルタントになりました

未経験から「ウェブ解析士」として見事、念願のウェブ業界に転職しました。ところが、入社後の私に用意された名刺には「ウェブコンサルタント」と書かれていました。

私は当時、コンサルタントという職種に良いイメージをもっていなかったので、「ウェブ解析士どこいったの?コンサルタントなんて聞いてない!騙された!」くらいのことを思っていましたが、今はウェブコンサルタントと呼ばれることに抵抗はありませんし、むしろウェブ解析士も大枠はコンサルタントということで納得しています。

ウェブ解析士という資格を持つ方の仕事は様々です。私の職場だけを見ても、ディレクター、デザイナー、マーケッターと色々ですし、世の中を見ると税理士や社労士だけでなく、経営者が率先して取得しているという話もあります。要はやる気さえあれば、誰でも取れる資格です。

そして、その多くの方々が、ディレクション、デザイン、経営など別の専門的なスキルをもっており、ウェブ解析を学ぶことでより仕事の幅が広がる。ウェブ解析士の資格はそういう性質のもので、多くのウェブ解析士の実態でしょう。

しかし、私はそれでは困ります。
ウェブ解析士の資格を取るために学んだ内容が、ウェブについての知識のすべてだったのですから。資格を取得しても役に立たないようでは、せっかくの転職が人生の転落になりかねません。

焦った私は「ウェブ解析士 稼げる」等のキーワードで検索し、ウェブ解析士に対する世間の意見を調べてみました。

すると、

「そのお金で参考書買った方がマシ」
「名刺に書いてあったら恥ずかしい。英検3級って書くレベル」
「このレベルのことは学ばなくてもできて当たり前」

など、資格の存在そのものを否定するネガティブな意見ばかりでした。

「あぁ、この資格は業界的に意味がないのか・・・」というのが、ウェブ解析士として仕事をする前の、当時の感想です。会社から取得を命じられたということは、少なくとも意味はあるのだろうとは思っていましたが、上級を取ろうなんて微塵も思わず、資格維持に毎年かかる6千円だってとてもじゃないけど払いたくありませんでした。

しかし「ウェブ解析士」となった私は、その知識を武器に「稼ぐ」ことになります。

「ウェブ解析士」の資格に意味がないなら、私は仕事を取れないはず

晴れて「ウェブコンサルタント」となった私ですが、前述の通り、私のウェブに関する知識のほとんどは「ウェブ解析士」の資格取得を通して得た知識です。この資格がいくら世の中的に微妙な評価を受けていても、私はその知識を元にコンサルティング業務にあたらなければなりません。

ウェブ解析士の資格取得を通して得た知識で行ったコンサルティングで成果を出すことに成功

クライアントへのヒアリング内容を掘り下げ、Google アナリティクスを使い、問題点を発見し、改善提案をします。ウェブ解析士として習ったことを愚直に行いました。

提案・改善の結果、お客様の事業には成果が出ました。ウェブサイトからのCV率が前年比で400%アップしたり、インターネット広告のCPCを25%削減しつつ、CV数・CV率を維持することに成功したり。

これは、ウェブ解析士の資格を取得してから3ヶ月以内の出来事です。

仕事を取る、お客様と円滑なコミュニケーションを取るなどは前職の接客業でのスキルが活かされたかもしれませんが、問題を発見できたこと、改善提案ができたこと、これは紛れもなくウェブ解析士の資格取得を通して得たスキルです。

資格取得から1年経ちましたが、幸いなことにすべてのクライアントの事業で売り上げがあがっています。売り上げが下がったクライアントは1社もありません。

そもそも本当にウェブ解析士の資格に意味がないなら、私には仕事を取れないはずです。私にはそれしか知識がなく、その知識に意味がない=お客様にとって魅力的な提案ができないはずですから。

しかも有難いことに、クライアントの数は増えています。

なぜ、ウェブ解析士の資格は「稼げない」と言われるのか。

そもそも、本当にウェブ解析士の資格は「稼げない」のでしょうか?

検索するとネガティブな評価が出てきますし、ウェブ解析士の資格を持っている方々と話をしても「いやー、この資格で稼げないよねぇ」と皆さん口を揃えて言います。ウェブ解析士協会としても「ウェブ解析のスキルは、他のスキルと合わせることで威力を増します」と、サブスキル宣言しているようですが、本当のところどうなんでしょうか?

私は、クライアントからウェブ解析士に対して否定的な意見を聞いたことは一度もありません。ウェブ解析士に対して否定的な意見を言うのは、ウェブ解析士自身かウェブ業界で資格を持っていない人ではないでしょうか。皆さんの周りはどうですか?

「資格」という武器を活かしてどう戦うかが大切

元々ディレクターでウェブ解析士の資格を取った、元々デザイナーでウェブ解析士の資格を取った、元々、中小企業診断士でウェブ解析士の資格を取った、など様々な方がいらっしゃいますが、皆さん他にスキルをお持ちだから、ウェブ解析士の資格を取っただけでは何も変わらないのではないでしょうか。私は何もないところからウェブ解析士の資格を取得しましたので、そのおかげで仕事をやっていけてると実感しています。つまり、ウェブ解析士の資格で「儲かっている」と思っています。要は本人の意識次第ではないでしょうか。

「いや、そもそもあなたに知識がなかっただけでしょう?ディレクター経験していれば、そんな知識は資格を取らなくても常識だから」と、言われたこともあります。

ですが、歴史の長いウェブ制作会社に在籍している「プロ」がディレクションからしっかりと制作したにもかかわらず、クライアントから

「よその制作会社に作ってサイトを作ってもらったけど、全然成果がでない。なんとかして欲しい」

「デザインは良くなったけど、問い合わせは増えるどころかむしろ減った!」

なんて相談が来るというのは、不思議な事です。

もちろん、ウェブ解析士の資格をもっていなくても、ウェブ解析の考え方を当然のように持っている、素晴らしい方々も沢山いらっしゃいます。そういう方々が「資格なんていらない」というと説得力が強く、わざわざ勉強している身としてはぐうの音も出ませんが、私のように未経験から必要な知識を全般的に学べたことは実際に役に立っているので、やはり意味はあると思います。

ウェブ解析士を、「アクセス解析データを見てお客様に提案できる人」と考えていると、「お客様の収益を上げる」からは想像以上に遠いです。その結果、「稼げない資格だ」と思うのも仕方ないでしょう。

しかし、企業のウェブマーケティングを支援するウェブコンサルタントとしては「稼げる資格」です。「お客様の立場で、クライアントのパートナーとして考えられる人」であることがウェブ解析士の本質だと実感でき、自分自身がウェブコンサルトとして稼げるということは、お客様に喜んでいただけることなのだと、この1年でようやく納得できました。

そして、当初はあり得ないと思っていた上級ウェブ解析士まで目指したいと思うようになりました。

私が上級ウェブ解析士を目指した理由

上級ウェブ解析士の資格取得にかかる8万円という費用は、私にとってはあまりにも高額で、数ヶ月悩み続けていましたので、もし同じように悩んでいる方の参考になれば幸いです。

私は、2016年6月にウェブ解析士の資格を取得してちょうど1年が経ち、先日上級ウェブ解析士の資格を取得しました。上級を目指そうと思った理由は2つあり、1つはウェブ解析士協会の変化を感じたこと。もう1つは、ウェブ解析士のノウハウだけでは、不十分だと感じることが増えたからです。

ウェブ解析士協会に感じた変化

2017年から、ウェブ解析士の無料会員制が廃止されました。これまでは、年会費6千円を払っても、払わなくても「ウェブ解析士」と名乗れたわけですが、資格の維持のためには年会費と、資格維持のための試験の合格が必須となりました。これを機に資格を切り捨てた方々も多いのではないかと思います。

正直なところ、私自身も資格の取得を通して知識を得たものの、毎回年会費を払うほどの魅力を感じていませんでしたし、お金さえ払えばずっと資格維持できることもあって、資格ビジネスという印象が抜けませんでした。

そこから、儲けを捨て資格をブラッシュアップしていくという姿勢に切り替えたのかな?という印象があり、協会の動きに興味を持ちました。

ウェブ解析士のノウハウだけでは不十分だと感じることが増えた

協会の動きと同時期に、自分の持つ知識では問題を解決できないシーンが増えてきました。また逆に、売り上げは伸びていてクライアントに喜んでもらえていても、なぜ売り上げが伸びたのか、その要因が分からないというケースもありました。自分の持っている知識にあてはめようとすると無理があり、「もうワンランク上の知識があれば・・・」と考えることが増えました。

ウェブ解析士協会からはエキスパート講座などの情報はありましたが、当時の自分はノウハウの底上げがしたかったため、ワンランク上、つまり、上級ウェブ解析士の申し込みを決めました。

上級ウェブ解析士は「稼げる」の?

これまでの知識と経験では不十分だと感じ、上級ウェブ解析士の資格取得を決意

上級ウェブ解析士の資格こそ、稼げるも稼げないも本人次第という質が強いと思います。事前課題・中間課題がかなりハードで、上級講座を受講したことを3回くらい後悔しました。ただ、真剣に取り組めば取り組んだほど、納得できる内容となることは実感できました。実際のクライアントに同じボリュームのことをするには8万円じゃちょっと・・・と思ってしまう程です。

しかし、地方の中小企業にいきなり「8万円のウェブ解析、いかがですか!」といっても売れるわけがありませんので、「稼げる・稼げない」というのは、自身とクライアントとの関係、地域柄によっても大きくは変わってくると思います。私の上級取得の目的は、「クライアントの課題を解決できる知識が欲しい」という点でしたので、それを達成する術は確実に手に入れた実感があります。

また、稼げるかどうかという点よりも、ウェブ解析士同士の繋がりを持てるという点が、上級を受講する一番のメリットだと感じました。大手コンサルティング会社ではたくさんのコンサルタントが在籍しており、相談相手はたくさんいるかもしれません。しかし中小企業では、ウェブ担当者が1人しかいないとか、コンサルティング部署には1人しかいないということも珍しくありません。そんな方には、上級ウェブ解析士講座を是非受講してほしいです。

ウェブ解析士になって「どう稼ぐ」かは本人次第

私は講師のウェブ解析士マスターである、コスギスの小杉さん(2016年ウェブ解析士 Best of Best)に、「受講生、特に地獄を見る上級ウェブ解析士と講師の関係は、割と師弟関係に近いので、何か困りごとがあればいつでも相談してください」と仰っていただけた時から、小杉さんを勝手に師匠と崇め頼っており、専門的なお話ができる相手がいること自体が楽しくて仕方ない状態です。

ウェブ解析士という資格は、取得しただけでは「稼げる」ことはないと思います。しかし、幅広く応用できる知識を得る、そしてブレーンを得る、という意味では稀有な資格です。それを通して「どう稼ぐ」かは当人次第です。どうしたら「稼げるウェブ解析士になれるか」を、一緒に考えていくのも楽しいのではないでしょうか。

私のキャリアは「ウェブ解析士」からスタートしていますので、これからも私自身が「ウェブ解析士」として活躍することで、この資格の有用性をアピールしていければと思っています。

また、株式会社にいがた三昧、特に私が所属するウェブ戦略部では、今後もウェブ解析士を採用の予定でいますし、「ウェブ解析士」としての雇用が広がることにも貢献できれば嬉しいです。

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

新潟県上越市出身。株式会社にいがた三昧ウェブコンサルタント。2016年に旅館のフロントからウェブコンサルタントへの異業種転職。ウェブ解析士認定後、新潟県内の中小企業を支援するウェブコンサルタントとしてキャリアをスタートする。2017年上級ウェブ解析士認定。インターネットの広告提案・運用支援、ウェブサイトのデータ分析から改善提案を行っている。Google AdWords個人認定資格所有、新潟清酒検定達人検定 銅の達人。

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