リニューアルをきっかけに一変!プロが教えるダンススクールのWebサイトで起きたこととは

こんにちは。ウェブ解析士協会代表理事の江尻です。
ウェブ解析士の皆さまのご活躍を知っていただくべく、支援されたウェブ解析士の方とクライアントさんの話を伺うために、インタビューを行ってきました。

G-Rockets STUDIO のみなさんと

今回お話を伺ったのは、プロのダンサーが所属する「G-Rockets」のダンサーが講師として教えてくれるダンススクール「G-Rockets STUDIO」の主任、山中 陽子(やまなか・ようこ)さん。過去に産業能率大学で私が講義したウェブ解析の授業にスタッフの方が参加されていたことに端を発し、サイトリニューアルの相談をウェブ解析士協会が受けたことで、今回のようなご縁に至ります。

支援には上級ウェブ解析士の後藤 亜希子(ごとう・あきこ)さんに快諾いただいた結果、リニューアル前は月1~2件だったお問い合わせ件数が、今は平均18件と、著しい成果を上げられました。

現在は運営の大切さを伝えて、「やってほしいこと」「スタッフができること」を話し合いながら、関係者の意識も変わりつつあるとのことです。

とはいえ、成果が出るまでの道のりは決して平坦なものではありません。今回はそのビフォーアフターについて、江尻と後藤さんが実際にスタジオに赴いて話を伺いました。(以下敬称略)

目次

リニューアル前の状況は「ほぼ放置」

江尻
早速ですが、リニューアル前の状況を教えていただけますか?
山中
スタジオのWebサイトを作り変えるという話はずっと前からあったんですが、なんとなくそのままだったんですよね。更新はほとんどしていませんでしたし、ブログなんて3年以上放置していました。Webに詳しい知り合いもいないので、わからなくてそのまま、という状態でした。新卒のスタッフが、過去に江尻さんの授業を受けられていたことがあるということで、ウェブ解析士協会さんに問い合わせることにしたんです。
江尻
相談される前に色々されていたとのことですが、その時は、どんな悩みがあったんですか?
山中
生徒さんを増やすために、最初は新聞の折込チラシで集客していたんですが、最近は新聞を見ない方が増えてきましたね。
江尻
そうですね、僕らより若い子で新聞取っていない人は多いでしょうね。
山中
実際にスクールの体験に来た方に「何を見て体験に来られたんですか?」と聞いたところ、Webサイトだったんです。新聞の折込チラシにはお金をかけていたんですが、効果的ではなかったかな?という感じで。
それから社内で「効果を重視した宣伝に強化しよう!」という意識に変わりました。Webサイトの改善は効果があると確信できたので、今回、リニューアルに踏み切れたのだと思います。
そうそう、リニューアル後、SEO営業の電話が増えたんです。アクセスしやすくなったから営業が来やすくなったということだと思うんですよね(笑)
江尻
そういうケースは多いみたいですね。
月額は安くても、5年のリース契約で高額を払わされることになり、泣き寝入りするというケースも聞くので、よくわからずに契約するのは本当に気をつけてほしいと思っていて、信頼できるウェブ解析士に任せていただきたいところです。
山中
やっぱり、信頼できる方でないと。

SEOに注力したものの、やはり「生の声」が大きかった

Before
After

リニューアル前後のサイト。強みがわかりやすくなっている。

江尻
後藤さんがダンスをやってらっしゃるということを以前伺っていたので、業界のことがわかるかな、という思いもあってご紹介したのですが、本当に素晴らしい結果になって何よりです。
後藤
私がダンスをやっていると言っても、G-Rockets さんのようなプロとは雲泥の差なんですけど(笑)
リニューアルでは、ただWebサイトを新しくするのではなく、お問い合わせを増やす、体験レッスンへ来る人を増やすことをゴールとしました。この目標設定はブレさせたくなかったんです。
山中
リニューアルしようとした当初は、盛り込みたいことの意見がたくさん上がってきていたんですが、後藤さんからは「すべて入れてしまうと結果的にどれも目立たなくなってしまう」と伺って、なるほどと思いました。
後藤
その一環としてWebサイトへの流入を最大化することを考えたので、SEOを丁寧に行なうためにミエルカなどのツールを使用して、注力するワードや競合などのデータから、他との違いや強みをどんどん調べて磨いていったんです。

でもやっぱり、江尻さんと一緒に、実際にスタジオに見学に行って生徒さんに直接話を聞いて、その意見を反映したのが一番よかったですね。

江尻
そうそう、懐かしい。せっかくなら私の子どもにも入会を勧めようと思っていたら、スタジオの生徒さん達が普通にバク転しててビックリしました(笑)
「優しく丁寧な指導です」などの文章よりも生徒さんがバク転できるようになったという実績に敵うものはないでしょう。他の競合には真似できない強みですよね。ツールでも、プロが教えていることを強みにしている競合はほとんどありませんでしたし。
後藤
最初にサイトに入れるのは、バク転とアクロバットに絞りました。これはSEOツールの「ミエルカ」でもデータとして出ていましたので、戦略を決める根拠にしやすかったです。
それに、生徒さんに「なぜ G-Rockets STUDIO を選んだんですか?」と伺ったところ、
「講師陣が豪華だから」
「プロのダンサーが教えているから」
「もっとうまくなれるスタジオを探していた」
という声が多くあり、「講師のクオリティ」をスタジオの強みとしてリニューアルすることにしたんです。
更に、トップページに講師の写真を入れて、ビジュアル的にもわかりやすくしました。WordPress(ワードプレス)で作ってあるので、スタッフさんでも簡単に更新できるようにしてあります。

リニューアル後に変わったのは「人」だった

山中
前のサイトはちょっといじるとグチャグチャになってしまうので、あまり触れなかったんですが、リニューアル後は明らかに更新頻度が上がりました。SNSは今までもやっていたんですが、メンバーが曜日を決めて運用をしてくれるようになったので、Webサイトとの相乗効果を狙えるようになり、フォロワーが倍くらいになりましたね。
私が映像を編集できるので、初めての人でも安心してもらえるよう、練習の風景を動画でアップし、Webサイトと連携させています。
エアリアルを教えている講師が50歳になったのですが、その場で連続側転しながら普通にお喋りしたり、記念にアクロバティックな50歳カウントをしていたり(笑)

山中
こういったのを Instagram にアップしていますので、「あ、こんなクラスあるんだ〜」「こんな先生がいるんだー!」って、思ってもらえるようになりました。
後藤
どれくらいのことをやるか、どれくらいなら更新できるかというのをすり合わせておいたのも良かったのだと思います。
山中
それに、今は普段インターネットをするのはパソコンではなく、スマートフォンですよね。だからスマートフォンの対応は非常に重要だと感じました。前のサイトはパソコンにしか対応しておらず、スタッフでさえ見るのが面倒だったんですが、今のサイトはスマートフォンでもすごくわかりやすくて。
あと、「今週は授業ありますか?」などの問い合わせがすごく多かったのですが、授業の実施状況が確認できるようになったことで、回答コストも確認コストも改善されて、やっと生徒さん視点のサイトになったのかな。
後藤さんから教えていただいたアクセス解析を見るようになったら、数字やグラフで明らかに伸びているのがわかって、データではもちろんですが、体感でも問い合わせが以前の10倍くらいになっているので、すごく楽しいですね。
江尻
やっぱりリニューアル後、明らかに増えましたか。
山中
増えたってレベルではないです(笑)
体験無料はチラシで出していたんですが、問い合わせは月に1〜2件だったんです。でも今は毎時間という単位で入ってきます。電話での問い合わせも増えました。
問い合わせでは「まず体験してから考えたい」というよりも、「どれくらいでバク転ができるようになるのか」など、入る前提の相談が増えて来たことにも驚いています。
後藤
強みを出したことで、具体的な相談に進みやすいサイトにした結果が出ていますね。リニューアル前は非常に高かった直帰率も、リニューアル後には訪問数が増えても平均32%程度まで下げることができたので、データとしても結果が出ています。
とはいえ、ご紹介いただいて見学に伺った際は、講師陣の冷たい視線が突き刺さったものですが(笑)、それでも山中さんや山中さんのおかげで、ここまで来れました。Webをとりまく一体感が変わったことを、私も感じています。
山中
最初は本当に、Webサイトに出すものは出してるのだから、今更変えたって仕方ないという雰囲気が強かったんですが、新聞チラシよりも効果があるのではないかと感じてから、社長も含めて社内を説得できて本当に良かったです。
何にせよ、リニューアル後の問い合わせが圧倒的に増えたので、たくさんの問い合わせに対して「ムダにしないようにがんばろう」と、士気が上がっています。
おかげで、事業の拡大にも意識が向くようになりました。講師陣の意識も変わりましたので、Webサイトがビジネスに直結していることを実感しています。私は後輩を育てたいので、発表会などを増やしたり、2号店を持ちたいなとも思うくらいです。
江尻
今後、G-Rockets を含めた展望などはいかがでしょうか。
山中
スタジオとしてのコンテンツをもっと充実させたいですね。ウェブ解析はお願いして、Webサイトから教室に来てくれた人たちが満足して成長していけるようなプログラムを考えていきたいです。
今はどうしても週1回のクラスしかないので、優秀な人は1週間に2回でも3回でも参加できるようにし、プロのダンス集団である G-Rockets への道も作っていきたいと考えています。
後藤
今後は G-Rockets のサイトリニューアルのお話も出ていますので、そちらも相互に連携して伸ばしていきますよ。
江尻
若手をどんどん育てていけるというのは素晴らしいですね。
山中
とはいえ、現状のサイトもまだ課題はたくさんあるので、これからも改善を続けて生徒さんに定着してもらえるよう、がんばります。
江尻
ウェブ解析士協会としても応援しています。
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

ウェブモ(株) 代表取締役。運用しやすいシステムの開発、ユーザーの視点に立ったサイト制作、数字に裏打ちされたコンサルティング。3つの柱を中心に、ネットとリアルを融合、顧客の課題に取り組む。顧客の個性・現状、市場や志向を調査し、受け身型ではなく提案型解決に挑んでいる。

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