サイトの内容を変えずにサイト構造の見直しのみでサイトの問い合わせ数を300%アップした事例

はじめまして。上級ウェブ解析士の櫻井和哉(さくらいかずや)です。

株式会社コスモ・コンピューティングシステムという会社で、自社ECサイトの管理・運用、サイト制作のディレクター、クライアントのSEO支援などを行っています。

今回はクライアントからリニューアルの依頼を受け、サイトの内容はまったく変えずにサイトの構造を見直しただけで問い合わせ数が300%アップした事例をご紹介します。

実施した施策はサイトマップを整理して各ページの導線を繋げた。これだけです。「は?たったそれだけ?」と思われるかもしれませんが、本当にこれだけです。

目次

サイトマップを整理する前と後

まず、整理をする前のサイトマップは図1-1のような形でした。
サイト制作時点で用意されていたコンテンツがグレーで、後々追加されていったコンテンツが水色のコンテンツです。

例えば、SEO関連のコンテンツはSEO配下の第二階層に入れるべきコンテンツですが、第一階層の親コンテンツと同階層にあります。そして各ページが孤立しており、もはやユーザーに宝探しをさせているのと同じような状態となっていました。

いくつかこれと似たような状態のクライアントからサイト制作やSEO支援の依頼を受けたことがありますが、多くはWordPressのようなCMSを利用しているサイトでした。原因の多くは、コンテンツを追加する時に親要素やコンテンツを選択せずに更新してしまっていることです。

そこで、整理をしたサイトマップが図1-2となります。

まずは第一階層の大コンテンツ配下に関連コンテンツを移動させました。次にその第一階層のコンテンツ間にリンクを追加し、さらに第二階層の関連コンテンツ間にもリンクを追加することで、コンテンツ間のページ遷移をしやすくしました。これによって、ユーザーが探さなくても、自然と次のコンテンツが見つかる状態を作りました。

このようにサイト構造を整理し、ページ間の遷移方法を分かりやすくするためにリンクを追加することによって、回遊率は40%改善し、問い合わせ数は300%アップしたのです。

また、SEOでクライアントがターゲットとしていたキーワードは圏外から10位以内に入り、10位あたりを上下していたキーワードが5位以内に入るなど、決してビッグワードではありませんが、SEOでも効果を出すことができました。

まとめ

サイトを制作している側は、どのページのどのリンクから遷移すれば、目的のページにたどり着けるかを知っています。

しかし、サイトを利用する多くのユーザーは、初めてサイトを訪れ、自分が目的とする情報を探します。

少しでも自分の目的のページがないと感じると離脱してしまいますので、そうならないためにも、常にユーザー目線を忘れずにサイト構築をすることが大切です。常にユーザー目線でサイトを構築していけば、問い合わせ数もアップし、SEOの効果もアップします。

サイト構造を常に整理して、「ユーザーの欲求を満たせるサイト」を目指していきましょう。

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

東京モード学園デザイン学科を卒業後、アパレル企業にて生産管理、マーチャンダイザーに従事。その後、ECサイト運営に携わり、SEO、ウェブ解析などのウェブマーケティングを独学で学ぶ。現在、株式会社コスモ・コンピューティングシステムにて中小企業を中心としたウェブコンサルティング、ウェブサイト制作ディレクター、SEO対策支援に携わっている。

目次