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ディスプレイ広告とは
「ディスプレイ広告」とは、ウェブサイト上に掲載されるバナー画像形式の広告のことです。あなたも、普段ネットサーフィンをしていて、ニュースサイトやブログサイトの記事の本文中や、横のカラム部分などに、バナー画像形式の広告が表示されているのを、よくご覧になるのではないでしょうか?それが「ディプレイ広告」です。 当然、ニュースサイトやブログサイトを閲覧しているユーザーは、そのニュースやブログの記事を読みたいのであって、広告を見ることを目的にしてウェブサイトに来ている訳ではありません。しかし、ニュースやブログの記事を読んでいる時に、ふと目に留まる範囲に興味を惹くバナー画像の広告が出ていたら、一部のユーザーは、その広告をクリックすることもあります。そのため、自社の商品やサービスを、より多くの人に知ってもらいたいという企業様にとっては、「認知の獲得」という観点で、非常に有用な広告手法の一つです。 特定のウェブサイトの広告掲載枠を一定期間固定で買うというような方法ではなく、ウェブ上に公開されているさまざまなウェブサイトの広告掲載枠に対して、都度変化する入札価格で適宜入札をしながら、動的に広告を配信するようなやり方が一般的になっています。ディスプレイ広告の出稿先
「ディスプレイ広告」の出稿先として、世の中にはさまざまな広告ネットワークがあります。今回は、もっともメジャーな広告ネットワークである「Google」と「Yahoo!」の2種類について、簡単にご紹介致します。Google ディスプレイネットワーク(GDN)
Google が提供するディスプレイ広告ネットワークで、非常に多くのウェブサイトやニュースサイト、ブログサイトに対して、広告の配信が可能です。livedoor、BIGLOBE、Hatena などの大手サイトから、個人ブログなどの中小規模サイトまで、幅広く広告の配信ができます。また、YouTube や Gmail、Google マップなど Google 関連サイト・アプリへの広告配信も可能です。 → Google広告 ディスプレイキャンペーンYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)
Yahoo! ニュースやYahoo! ショッピングなどをはじめ、さまざまなYahoo! の提携サイトに広告の配信が可能です。また excite や So-net、NAVER、All About など、大手サイトに広告を配信することもできます。 → Yahoo!ディスプレイ広告ディスプレイ広告のターゲティング機能
「ディスプレイ広告」は、ただやみくもに配信するのではなく、自社の商品やサービスのターゲットに合わせ、最適にターゲティングをして配信をすることが、効果を最大化する上でのポイントです。今回は、Google ディスプレイネットワーク(GDN)を例に、どのようなターゲティングの手法があるのかについて、解説をいたします。
「ディスプレイ広告」には大きく分けると、以下の2種類のターゲティング手法があります。 1:「サイトターゲティング」
(広告配信先のコンテンツ内容を基にしてターゲティングを行う) 2:「ユーザーターゲティング」
(広告を見るユーザーのウェブ上での行動や興味関心を基にしてターゲティングを行う)
1:サイトターゲティング
「サイトターゲティング」とは、広告配信先のウェブサイトのコンテンツ内容を基にしてターゲティングを行う手法です。広告を出稿する際に、「このような内容が掲載されているウェブサイトに広告を出稿したい」というように、広告配信する場所を指定し、広告を配信するようなイメージです。自社の商品やサービスと親和性が高いカテゴリのウェブサイトを広告配信先として設定することで、より広告効果を高めることができます。 Google ディスプレイネットワーク(GDN)では、サイトターゲティングに関して、以下の3つの代表的な方法があります。1−1:コンテンツターゲット
「コンテンツターゲット」とは、いくつかの任意のキーワードを設定し、その設定したキーワードに沿ったウェブサイトの広告枠に広告を配信する機能です。 とあるユーザーが、「そろそろ不動産を買おうかなぁ」と考え始めて、不動産を購入した人のブログ記事を閲覧している時に、「不動産購入ならABC不動産にお任せ!」というバナー画像広告を表示させるようなケースです。 「不動産 購入」などというように、明確な検索語句を検索エンジンに打ち込むレベルまで明確にニーズが顕在化しているわけではないけれど、興味がある種類は明確になっているユーザーに対して、ターゲットを絞ってアプローチすることが可能です。 広告出稿設定の際に、「不動産」「不動産 購入」というように、いくつかキーワードを設定することで、ターゲットを絞ります。1−2:トピックターゲット
「トピックターゲット」とは、Google が用意するトピックカテゴリから適したウェブサイトを広告配信先として選択する機能です。前述のコンテンツターゲットと同じように、広告配信先のウェブサイトの種類を基にターゲティングを行うのですが、コンテンツターゲットと比較すると、配信先の対象ユーザーが広くなるのが特徴です。数多くのウェブサイトに、スピーディーかつ広範囲に広告を配信できるので、広告の配信量を早急に最大化したい場合などに有用です。 前述の例でいえば、「コンテンツターゲット」は、不動産購入に関する内容が書かれているブログ記事に絞るのに対して、「トピックターゲット」では、Google が「同じトピックカテゴリだ」と分類をしているブログであれば、記事内容に関わらずどんな記事に対しても広告が配信されるイメージです。
1−3:手動プレースメントターゲット
「手動プレースメントターゲット」とは、広告配信をしたいウェブサイトを狙い撃ちで指定する機能です。たとえば、GDNの配信先となっているウェブサイトの中から、livedoor のブログだけを指定して広告を出稿するようなケースです。 弊社の経験上、最初から「このウェブサイトが良い」というように決まっていることは稀なので、まずは前述のコンテンツターゲットやトピックターゲットでの配信を実施し、ある程度広告配信結果を見て、効果測定をした上で「このウェブサイトが効果が高そうだ!」という傾向が見えてきたら、「手動プレースメントターゲット」を設定するという流れがよいでしょう。2:ユーザーターゲティング
「ユーザーターゲティング」とは、広告を見るユーザーのウェブ上での行動や興味関心を基にしてターゲティングを行う手法です。「サイトターゲティング」とは違い、「広告配信する場所」ではなく「広告配信する対象者」にターゲットを絞るので、広告が掲載されるウェブサイトがどんなサイトなのかは基本的には関係なく配信がされます。たとえば、ウェブ上で女性服を探しているユーザーがいるとします。Google は、そのユーザーのウェブ上での行動を基にして、「女性服に興味関心のあるユーザー」と判断します。その場合、そのユーザーが、女性服とはまったく関係の無い旅行サイトを見ている際に、女性服のバナー画像広告が表示されるケースがあります。これが、ユーザーターゲティングです。「女性服」というジャンルと「旅行サイト」は、「広告配信する場所」としての親和性は低いですが、ユーザーの興味関心を基にしているユーザーターゲティングでは、このような配信が実施されます。
GDNでは、ユーザーターゲティングに関して、以下の2つの代表的な方法があります。
2−1:インタレストカテゴリ
インタレストカテゴリとは、Google がカテゴライズした、ユーザの興味関心を元に広告の配信を行う機能です。「旅行」「政治」「仕事」「ファッション、スタイル」等、さまざまなカテゴリ分けがされています。自社の商品やサービスと親和性が高いカテゴリを選択することで、より効果的な広告配信が可能です。 インタレストカテゴリは、あくまで Google がユーザーのウェブ上での行動を基に推定して、「こんなものに興味関心があるのではないか」とカテゴリ分けをしたものであるため、当然ながら必ずしも100%正確であるという訳ではありません。以下URLを見ると、Google が自分自身をどのようなカテゴリに興味があると推定しているのかを、参考までに見ることができます。 https://adssettings.google.com/u/0/authenticated?hl=ja2−2:リマーケティング
リマーケティングについては、以前の記事でもご紹介しましたが、自社のウェブサイトに訪問をしたことがあるユーザーに対して、再度の訪問を促すためにバナー画像広告を表示する機能のことです。ウェブ広告のターゲティング手法の中でも、高い効果を発揮できるメジャーな機能の一つです。放置をせずに常に改善を続けましょう
Google ディスプレイネットワーク(GDN)などの技術の進化によって、昨今では、かなり細かく「ディスプレイ広告」のターゲティング設定ができるようになりました。しかし、最初からピンポイントでターゲティング設定をするよりは、少し幅広めに設定をしておいて、ある程度広告の配信結果を見て効果測定をした上で、特定の傾向が見えてきたら、徐々にターゲティング設定を複雑にしていくとよいでしょう。 ポイントとしては、「最初に一度設定して、後は放置しっぱなし」にするのではなく、常に広告の配信結果をウォッチしながら、「どんな場所に広告配信をすれば、より効果が出るか」「どんな対象者に広告を見てもらうべきか」を考え続け、改善をし続けることが、「ディスプレイ広告」の成功のポイントです。 あなたも、ぜひ「ディスプレイ広告」にチャレンジしてみてください。奥が深い世界ではありますが、興味を持って改善をし続けることで、きっとより良い成果につながるはずです。