集客のキモ!キーワード分析講座~ウェブ解析士イベント参加レポート

WACA東北支部所属・ウェブ解析士の若栁です。
2021年6月27日にオンラインで開催された、東北支部主催の特別講座に参加した際のレポートをお届けします。

目次

【第一部】「今日から始めるキーワード分析 〜 」検索インテントから読み解くユーザー心理と活用方法 〜

第一部は、b.mode株式会社の川上勇希氏による特別講演。
キーワード分析について、3つのパートに分けて詳細な解説をしていただきました。

第1章:キーワード分析の方法

サイトへのアクセス増加だけではなく、SNSやECサイトでの集客においても大事なキーワード分析について、基本的な考え方やツールの解説がありました。

「キーワード検索ツール、特に高機能なツールを使って解析をすることで、競合と重複しているワードや弱い部分がわかります。ただ、ツールを使うことにより『分析できた』気分になり、本質=ユーザーの意図(インテント)を見落としがちになる」と川上さんは指摘します。また、単一のツールでユーザーのニーズを深く掘り下げることも難しいので、ツールを併用し、定量的な側面と定席的な側面の両方から分析する癖をつけていくのがよいそうです。

また、「手始めに分析をやるよ」という場合には、無料で利用できるGoogleのサーチコンソールをおすすめします。
以下の画像のように、サーチコンソールで多くの情報が閲覧可能なため、分析対象を絞り込むために最初にアクセスする情報源にするのがよいでしょう。

それでは、分析対象の「キーワード」を、どんなふうに分類すればよいでしょうか?
ユーザーが検索する「キーワード」は、以下の3つに分類されます。

インフォメーショナルクエリ
ナビゲーショナルクエリ
トランザクショナルクエリ

検索クエリ

3つに分類されたキーワードの、コンバージョンまでの距離は以下のように図式できます。

第2章:キーワードの探し方

第1章で出てきた「コンバージョンに直結するクエリ」
新しいキーワードを探し出すにはどうしたらよいかと、頭の中で考えても、なかなか出てきません。
第2章では、どのようにキーワードを見つけていけばよいかを3つのステップで紹介します。

ステップ1.リサーチ

ツールを使ったリサーチ。キーワード手がかりになるアイディアを探す。

<利用ツール>

  • キーワードプランナー(Google広告)
  • キーワードアドバイスツール(Yahoo!広告)
  • Yahoo!知恵袋:キーワードの組み合わせを探れる
  • 雑誌
  • 画像検索

ステップ2. 拡張

サジェストワード/共起語・言い換え・連想語・類義語などで拡張させていく。

<利用ツール>
ラッコキーワード(https://related-keywords.com/

ステップ3. 絞り込み

ステップ2で探したキーワード候補を、ツールを使って絞り込んでいく。

<利用ツール>
・Googleのキーワードプランナー:月間の平均検索ボリュームを確認
・Uberサジェスト(https://app.neilpatel.com/ja/ubersuggest/ )

川上さんの経験上、キーワードボリュームは「300~400以上(1000前後)あったほうが流入が見込める、2桁ボリュームは少ない」そうです。

例:車の購入や買い替えを検討している方
→「車 買い替え」はビッグワードすぎる
→「車庫証明 自分で」:車の購入を検討していて、費用を抑えるために車庫証明を自分で手続きしようと思っている人を対象としたキーワード

第3章:キーワード分析の方法

以上の手法を使うにあたり、キーワードを検索したり分析するためのツールを紹介いただきました。

キーワードサーファー(Google Chromeの拡張機能)
・月間検索ボリュームを、検索しながら把握できる
・類似キーワードのボリュームも提示

もぐらキーワード(https://mogura-keywords.com/)
・検索意図を掘り出せるツール
・キーワードの5W1Hも抽出してくれる神ツール

川上さんの経験に沿った、具体的でわかりやすい講義でした。
キーワード分析を本格的にやったことのない自分でも、『この手順に沿ってやれば成果を出せそう』という気持ちになりました。

【第2部】ウェブ解析士フォローアップテスト対策講座

毎年早めにやろうと思っても、期日ぎりぎりに滑り込んでテストを受講していませんか?(私はしています)
第2部は、フォローアップ試験をこの時間にそれぞれ実施し、その後さらに解説をしちゃうよ、という一石二鳥な対策講座でした。

各自でテストを実施し、その後、東北支部長の尾形夏志さんから各問題についての解説を行っていただきました。

【第3部】ウェブ解析士交流会

zoomのブレイクアウトルーム機能を利用し、今回の参加者同士で交流を図る時間を設けました。『第1部の感想』『ウェブ解析での悩み』の2つのテーマで語り合いました。

『第1部の感想』では、「知らない内容が多かった」「ツールを教えてもらえてよかった」「今日参加した人は得だった」など、かなり好評でした。
『ウェブ解析での悩み』では、参加者の地方(関東(神奈川)、四国、宮城)それぞれの悩みや事情が出てきました。地方の共通項としては、「単価が低い」「ウェブマーケティングにお金をかける文化が無い」等がありました。「解析単体ではなく、パッケージで仕事をいただく」や「別の切り口(DX・SX)などから分析・解析に広げる」など、成功事例やアイディアも論じられました。
関東メンバーからは、「地方のマーケティング事情を知る機会がなく、良い情報交換になった」という声も聴かれました。

ゆっくりと腰を据えて、他の解析士、他の地方のマーケッターと話をする機会はなかなかないので、参加メンバーからは大好評でした。
東北支部のイベントでは、今後も交流会をデフォルトにしていきたいと思っています。

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

コールセンターのSV/オペレーター、ITベンチャーのバックオフィス担当を経て2021年3月からフリーランスの総務・秘書業務を始めとする個人事業主として活動中。経営者のスケジュール・タスク管理を行う「予定管理師」、ウェブだけにとどまらず広くマーケティングリサーチ業務にも関わる。

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