みなさん、こんにちは。ウェブ解析士マスターの八木暁史です。
今回は、最近注目されているGoogle ビジネス プロフィールがどのようなものか、Google マップの市場からマーケティングへの活用法まで、初めての方でもわかるように説明します。
Google ビジネス プロフィールとは
まずはGoogle ビジネス プロフィールが何かを紹介します。みなさんのビジネスでどのように影響するのでしょうか。
Google ビジネス プロフィールの公式ページには、以下のように記載されています(太字は著者による強調)。
Google ビジネス プロフィールでは、マップや検索などの Google サービスでローカル ビジネスをどのように表示するかを管理できます。実店舗に顧客を迎え入れてサービスを提供するビジネスや、エリア限定でサービスを提供するビジネスを営んでいる方は、ビジネス プロフィールを活用すればユーザーにビジネスをアピールすることができます。Google でのオーナー確認を済ませているビジネスは、ユーザーからの信頼度が倍増する傾向があります。
ビジネス プロフィールとは
https://support.google.com/business/answer/6300665?hl=ja
つまり、以下の3点が Google ビジネス プロフィールのメリットです。
- ローカルビジネス(実際の店舗や事務所)の情報を無料で掲載できる
- ウェブサイトに訪れる前の、検索結果におけるユーザーと交流できる
- 検索エンジン上で看板のように自社ビジネスをアピールできる
これを読んでも「自分のビジネスには関係ないかな」「そこまで必要ない」と思う方もいるかもしれません。しかし、Google ビジネス プロフィールの情報はビジネスオーナーが管理しなくても、以下の要素などにより、Googleが「自動的に作成」し、Google マップなどに反映しています。
- Googleがインターネットから独自に収集したさまざまな情報
- ユーザー・一般の方から投稿された情報
つまり、ビジネスオーナーが望む・望まないに関わらず、Google 検索やGoogle マップにはお店の情報が掲載されることになるのです(掲載を拒否することは現実的に難しいです)。こうした事情から不正確な情報がGoogleの検索結果に掲載し続ける場合もあります。
それではGoogle マイビジネスの情報がどのように表示されているかを確認してみましょう。Google マイビジネスの情報が表示されるのは、検索後の画面です。
左側がスマートフォン、右側がパソコンの画面ですが、Google マイビジネスの情報は赤枠の位置に表示されます。パソコン画面の場合、検索結果の右にあるカラムすべてがGoogle マイビジネスの情報が表示され、店舗や事務所に訪問するために必要な情報が、画面の多くを占めていることがわかります。
Google マイビジネスで管理していなくても(お店側が何のアクションを取っていなくても)、この程度の情報は自動的に表示される可能性があります。
それではGoogle マイビジネスを自ら管理し、有効活用するどうなるのでしょうか。実際の画面は次の通りとなりました。
Google マイビジネスの活用前と比べると、商品や投稿が追加されるなど、表示項目が増えています。
実際に画面占有率を比較すると、私の調べでは以下のように大きく画面占有率が上がっていることがわかっています。
- スマートフォン:32%→45%
- PC:18%→26%
お店の詳しい情報を検索結果にダイレクトに反映できるので、よりお客様がお店に興味・関心を持ってもらえることは間違いありません。こうした機能を持つGoogle マイビジネスを活用しない手はありませんよね。それもGoogle マイビジネスの利用に料金は掛からず無料なのです。
今回はこの検索結果に大きく影響を与えられるGoogle マイビジネスについて詳しくお伝えしたいと思います。
まずは、なぜGoogle マップを最優先に取り組むべきなのか、次の章では、Google マップの市場についてご説明いたします。
Google マイビジネスのツールの使い方をすぐに知りたいという方はこちらのリンクから先に進んでください。
Google マップの市場規模と役割
Google マップの1ヶ月あたりの利用者数
以下は「2020年5月 Monthly Totalレポート トータルデジタル利用者数TOP5 地図・旅行情報カテゴリ」(出典:ニールセン デジタルWebサイト)で紹介された、1ヶ月あたりに地図サイト使う利用者数です。
結果を見ると、1位のGoogle マップは4700万人を超える利用者数で、2位のNAVITIMEと比較しても約4倍近くの市場規模の差があります。これだけ大きい市場がGoogle マップにはあるということがわかります。
地図アプリの利用率
以下は、株式会社movが2022年1月〜2月にかけて実施した「使ったことがある地図アプリはどれですか?(複数回答あり)」の調査結果です。
結果は、ほぼ全員がGoogle マップを使ったことがあると回答しています。2位のAppleのマップや3位のYahoo! MAPと比較してもその差は歴然です。
Google ビジネス プロフィールに情報を拡充すると、Google マップに情報が拡充されます。地図アプリで一番使われるGoogle マップのサービスに情報を掲載できるのはとても大きな魅力です。
ローカルビジネスの効果
ローカルビジネスの影響は地図アプリの誕生とともにどんどん大きくなってきています。
上のYouTube動画は2020年11月にテレビCMでHIKAKINさんが登場していたので、ご存知の方もいると思いますが、近くのお店の検索でもGoogleを利用する形は大きく増えています。
Googleの調べでは、2011年からローカル検索の数は増え続けており、2015年に34倍以上に増えています(出典:Think with Google : I-want-to-go moments: From search to store)。もともとスマートフォンの普及によって増えてきたとも言われているので、現在ではもっと増えているのではないかと推測されます。
日本ではどうなのかをGoogle トレンドにて、すべてのカテゴリで「近くの」がどのくらい検索されているかを調べてみました。
以下のグラフは左端が2011年8月18日、右端が2021年8月18日です。値を見ると2011年8月と2021年8月の比較では50倍以上のローカル検索がされていることがわかります。(※2020年の途中でグラフの値がガクンと下がっている時期は2020年4月で、日本では4月7日に初めての緊急事態宣言が行われました)
カテゴリを「フード、ドリンク」に変更してみると、以下のグラフの結果となり、すべてのカテゴリと同様にコロナ禍で一度下がった後に増加傾向が見られます。
対して、カテゴリを「ショッピング」では2020年4月でもすべてのカテゴリのような大きな下落はなく、堅調な検索がされています。これは自宅から遠くのショッピングではなく、近くのショッピングで済ませようという消費者のニーズが表れています。こうした点からもローカル検索に取り組むことでビジネスに良い影響を与えることができることでしょう。
さらに、ローカルビジネスからのユーザーの反応率が高いことにも注目が集まっています。
ローカル検索をした後24時間以内の来店率は以下のように高い数値になっています(出典:Think with Google : Going Local: How Advertisers Can Extend Their Relevance With Search)。
- パソコンユーザー:34%(約3人に1人)
- スマートフォンユーザー:50%(約2人に1人)
さらに、その来店したユーザーのうち購入まで進む割合は18%と言われており、非常に購入意欲の高いユーザーが検索していることになります。
以上のことから、この巨大な市場で来店意欲や購入意欲の高いユーザーに向けて情報発信することにどれだけ価値が高いかがわかるでしょう。
グローバル対応
今年は東京オリンピックの年でもありますが、コロナの影響もあり、海外からの来客は難しくはなっています。しかし、今後に向けてもグローバル対応は非常に重要です。
以下は観光庁の調べによる「訪日外国人が日本に来て困ったこと」です。
- 多言語表示の少なさ・わかりにくさ:16.4%~23.6%
- 施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない:20.6%~30.9%
このような悩みにも解決できるのがGoogle マイビジネスです。
みなさんも海外の言語の翻訳でGoogleの翻訳機能を使ったことがあると思いますが、Googleのサービスなので、さまざまな言語に対応ができます。
Google マイビジネスのツールでサービスを登録しておけば、その言語に沿った形で切り替えを自動で行うため、多言語対応の用意する必要がありません。
また、ユーザーのコメントもGoogleにより自動翻訳がされるので、海外の言語であっても内容を把握できます。
飲食店の探し方の変化
飲食店の探し方も大きく変化しています。こちらは、2021年4月の株式会社TableCheckの第2回「グルメサイトに関するユーザー&飲食店意識調査」の調査結果です。
グルメサイト(食べログ、ぐるなび、ホットペッパー)は依然としてトップにいますが、2021年の2回目の調査でグルメサイトの利用率が大幅に減り、Google 検索やGoogle マップの利用にシフトしているのがわかります。コロナ禍でもあり、ユーザーの現在地から近くの飲食店を検索や予約のできるGoogle 検索やGoogle マップの利便性が高まったと考えられます。
Google マイビジネスの役割のまとめ
今までは、ウェブサイトの施策をチャネル別で実施しているならば、検索ボリュームでGoogle Search Consoleを利用していたと思います。ここに新たにGoogle マップが加わりました。そしてGoogle マップの管理ツールはGoogle マイビジネスになります。
なお、Google Search Consoleの使い方に関する情報は以下のページがオススメです。
Google マップ上での上位表示の方法
これまでGoogle マップの市場やGoogle マイビジネスの必要性を紹介しました。
次に疑問に思うこととして「Google マップでどのように上位表示できるの?」や「実際に今からやっても何とかなるの?間に合うの?」といったことがあります。
結論を先に言いますと、Googleはランキングの仕組みを公開しています。
Google マップ上のランキングの仕組み
Google マップ上でのランキングの仕組みは以下の項目で構成されています。
- 関連性:充実したビジネス情報、適切な対応、情報の更新頻度
- 距離:検索ユーザーとの距離、近いほど良い
- 知名度:店舗の知名度や認知度/オンラインオフライン問わずの評価
例えばハンバーガーショップであれば、マクドナルドの方がモスバーガーやロッテリアより知名度があります。そうすると、マクドナルドとモスバーガーやロッテリアであれば、マクドナルドの方が検索順位は上位となる可能性が高くなります。
このランキングの仕組みの要素3つの中で、最も要素の影響力が強いのは「関連性」です。
関連性が強くなるようにきちんと運用すると、検索順位もきちんと評価されて上位に上がっていきます。
この「距離」や「知名度」はユーザー次第だったり、既にある認知度だったりするので、運用担当者はコントロールができない要素ですが、「関連性」だけはコントロールできます。ビジネス情報をきちんと載せる、きちんと顧客との適切な対応を取る、情報の更新頻度を上げていくといったことをきちんとすれば実際にどんどん評価されて適正に順位が上がっていきます。
Google マップの「ビジネス情報の更新」とは
Google マップの「ビジネス情報の更新」は以下のことを行います。
- ビジネスオーナー認証:オーナー認証を取りましょう
- 詳細なデータ入力:入力項目を入れましょう
- 営業時間の適正:土日祝日にも正しい営業時間を入れましょう
- 写真の追加:外観、内装、商品、メニューとさまざまな写真を用意してください
- クチコミの管理:顧客のクチコミに対応してください
ビジネスオーナーの認証方法
ビジネスオーナーの認証方法は以下の5つステップを進むことで完了します。
- オーナー登録できているかの確認
Google マップで「このビジネスのオーナーですか」が表示されている場合、オーナー登録ができていない可能性が高いです - ビジネス名、住所、ピンの位置の確認
- 本人確認
以下の3つの中から本人確認方法を選択します
①通話
②メール
③郵送 - 確認コードの入力
6桁の確認コードを入力します - オーナー登録完了
ビジネスオーナー認証ができない場合
ビジネスオーナー登録したくてもできない場合、以下の3つのパターンが考えられます。
- 以前いたスタッフがビジネスオーナーを持っている場合
- ホームページの業者さんがオーナー権限を管理している場合
- 自身でオーナー登録を取得したもののアカウントを忘れてしまった場合
オーナー登録がどうしてもできない場合、オーナー権限の再取得ができますので申請しましょう。
Google ビジネス プロフィールで使える8つの基本機能
Google ビジネス プロフィールのメインで使う基本機能は以下の8つです。
- 投稿
- 情報
- インサイト
- クチコミ
- メッセージの送受信
- 写真
- 商品
- ウェブサイト
この基本機能は業種によって異なります。例えば飲食店では以下の機能になります。
- 投稿
- 情報
- メニュー
- 料理の注文
- インサイト
- クチコミ
- メッセージの送受信
- 写真
- 予約
- ウェブサイト
ここからは基本機能について説明をします。
1.投稿
Google ビジネス プロフィールでは投稿という形でさまざまな情報を発信できます。Google ビジネス プロフィールから情報発信することで、適切な情報が表示されユーザーに認知されます。投稿には5種類の投稿パターンがあり、有効活用することで効果的な情報発信ができます。
5種類の投稿パターンは以下の通りです。
- COVID-19の最新情報
新型コロナウイルスに関する取り組みなどの情報 - 特典
セール情報やクーポンなどの特典に関する情報を発信できます。
特典に関する投稿は、Google 検索や Google マップのビジネス プロフィールの上部付近に表示されます。また、 [最新情報] タブにも表示されます。 - 最新情報
ビジネスの全般的な情報を発信できます。
新商品の紹介や、営業時間の変更、お休みなどを伝える際に使います。 - イベント
催事情報を宣伝します。
タイトル・開始日時・終了日時が必須です。特定の条件を満たすイベントはビジネス プロフィールの [概要] タブにも表示され、顧客にアピールすることができます。 - 商品
商品登録に遷移します。
2.情報
Google ビジネス プロフィールにビジネス情報を登録することで、検索や地図上で表示されるようになり、適切な情報が表示されユーザーに認知されます。
表示可能な登録情報
- ビジネス名:店舗名
- カテゴリ:Google ビジネス プロフィールに登録する業種
- ビジネス拠点:店舗の住所
- サービス提供地域:宅配を行っている場合の対応地域
- 営業時間:店舗の営業時間
- 営業時間の詳細:宅配サービスなど、店舗とは異なる場合のサービスの提供時間
- 特別営業時間:臨時休業や祝日など通常と異なる対応時間
- 電話番号:店舗の電話番号
- プロフィールの略称(2021年6月提供終了):Google マップ上でURLを短くできるアカウント名
- ウェブサイト:お店のウェブサイト
- 商品情報:お店の取り扱い商品
- 属性:決済方法やバリアフリー、Free Wi-Fiなど提供サービスの情報
- ビジネス情報:お店の紹介文
- 開業日:お店の開業した日
- 写真:お店の外観や内装、商品等の写真
入力指示に沿って書くだけなので、難しくありませんが、注意事項があるので、あとで改めて説明します。
3.インサイト
インサイトではウェブ上でどのように検索されたかや表示されたかを確認することができます。ユーザーがどのようなキーワード・サービスでお店を見つけたか、また、どのようなエリアからルートのリクエストがあったか、電話の多い時間帯などさまざまな情報がわかります。
確認できるインサイトは以下のとおりです。
新しいプロフィールパフォーマンス
- ビジネス プロフィールで実施されたインタラクション
通話・メッセージ・予約・ルート探索・ウェブサイトのクリックなどユーザーが店舗に関心を持ち、アクションした数 - ビジネス プロフィールを閲覧したユーザー数
プラットフォーム(Google 検索経由/Googleマップ経由)とデバイス(PC/スマートフォン)の内訳 - ビジネス プロフィールの表示につながった検索
ビジネス プロフィールが検索結果に表示されたときに、ユーザーが入力していた検索キーワード
プロフィールパフォーマンス
- ユーザーがあなたのビジネスを検索した方法
お店の名前や住所を検索する「直接検索」、業種や商品、サービスで検索してお店のビジネス プロフィールを見つけた「間接検索」、ビジネスに関連するブランドを検索で流入した「ブランド検索」の3種類の比率と数がわかります - ユーザーがビジネスを見つけたGoogleサービス
Google 検索とGoogle マップのどちらで流入してきたかがわかります - ユーザーの反応
以下の4つがわかります
・ウェブサイトにアクセスした数
・マップ上でルート検索した数
・電話をかけた回数
・メッセージを送信した回数 - ルートのリクエスト
ルート検索した際にどのエリアからルート検索をしたかがわかります - 電話
実際に電話をした曜日や時間帯がわかります - 混雑する時間帯
曜日ごとの混雑する時間帯がわかります - 写真の閲覧
登録した写真の閲覧回数を同業他社と比較することができます - 写真の枚数
登録した写真の枚数を同業他社と比較することができます
ウェブサイトのアクセス解析なら「Google アナリティクス」、SEOなら「Google Search Console」、Google マップの情報は「Google ビジネス プロフィール」のインサイト情報を確認します。使い分けを覚えておきましょう。
Google ビジネス プロフィールのインサイトについては以下の記事で詳しく解説しました。もっと知りたい方はこちらをご覧ください。
4.クチコミ
Google ビジネス プロフィール上でクチコミの返信対応ができます。
Google マップにユーザーはクチコミを投稿できるようになっていますが、このクチコミにお店側が返信することでコミュニケーションが生まれます。また、クチコミがあることでお店の印象がわかったり、対応方法によってクレームがあっても誠実な対応をするお店だとポジティブな印象を与えたりする場合もあります。
誹謗中傷などのポリシーに違反するクチコミは、不適なクチコミとして報告することで、審査次第では削除されます。
5.メッセージ
メッセージはGoogle マップからお客さんとLINEのようなチャット形式でダイレクトにやりとりできます。オーナー認証が完了していれば、Googleマップのアプリからもメッセージの対応ができます。現在提供されているスマートフォン向けのアプリ「Google マイビジネス」は近日中にサポートが終了します。この機会にGoogleマップからのメッセージをする使い方をぜひおさえておきましょう。
6.写真・動画
Google ビジネス プロフィール上に掲載された写真の確認・投稿ができます。
写真にはオーナーが投稿したものとユーザーが投稿したものの両方が表示されます。
まれに、誤った情報をユーザーが投稿してしまうこともあります。そのような写真は削除申請ができるため、きちんと管理するようにしましょう。
写真には主に7つの種類があるので、適切な写真のカテゴリ登録をしながら投稿することで成果が上がりやすくなります。
7種類の写真・動画
- 360:ストリートビューなどのパノラマ写真
- 動画:最大30秒の動画
- 店内:店内の写真
- 外観:外観の写真
- 商品:商品の写真
- チーム:経営人やスタッフの写真
- ID情報:カバー写真やアイコン、プロフィール写真
写真と動画のガイドライン
写真と動画には以下の規定があります。
規定に満たない写真のサイズや拡張子の場合は掲載されませんので必ず確認してください。
写真のガイドライン
形式 | JPG または PNG |
ファイルサイズ | 10KB ~ 5MB |
推奨解像度 | 縦 720 pixel 以上 横 720 pixel 以上 |
最小解像度 | 縦 250 pixel 横 250 pixel |
品質 | 大幅な加工や過度のフィルタ使用は避けてください |
動画のガイドライン
形式 | AVI、MP4、MOV、FLV、WMV、MPG、M4V、MKV、M2TS、MTS |
時間 | 最大 30秒 |
ファイルサイズ | 最大 100MB |
解像度 | 720p以上 |
7.商品
Google ビジネス プロフィール上に商品を掲載できます。商品を掲載することで、誘導強化につながります。
商品は単品商品の紹介と、カテゴリ設定や価格帯を掲載できます。また、商品にボタンを追加できるのでウェブサイトへ集客ができます。
商品登録する上で入力する6つの項目
- 商品画像
商品のメイン画像です。掲載枚数は1商品につき1枚です。
推奨は4:3の画像です。 - 商品/サービス名
該当の商品/サービス 名です。文字数は最大58文字です。 - カテゴリ名
該当商品のカテゴリを設定します。文字数は最大58文字です。 - 価格
該当商品の価格です。固定価格と価格帯(最低価格~最高価格)を選ぶことができます。価格帯を選ぶ場合、最低価格と最高価格の入力は必須です。 - 商品の説明
該当商品の説明文を設定します。文字数は最大1000文字です。 - ボタンの追加
任意でボタンを設定ができます。ボタンの表示名は以下の4つから選びます。
・オンライン注文
・購入
・詳細
・特典を利用
ボタンの表示名を選択した後、リンクURLの設定(最大1500文字)ができます。
8.ウェブサイト
Google ビジネス プロフィールはウェブサイトも作れます。作成の費用は一切かかりません。ウェブサイトをお持ちでない方はこの機能を使ってみてはいかがでしょうか。
Google ビジネス プロフィール上で作るウェブサイトのメリットはGoogle ビジネス プロフィールの情報を元に作成されているので、既に紹介した基本情報レビューや写真などが自動的に反映されます。クリック1つで簡単に作ることができます。
ただし、デザインのパターンが10種類のみで、ホームページのロゴなどを選ぶことしかできないなど、凝ったデザインはできません。あくまでもホームページを持っていない、長い期間ホームページを更新などできていない企業向けのサービスと理解してください。
ランキングで重要な「関連性」を徹底解説
ここでは、Google マップの上位表示対策の中の最重要項目である「関連性」の3つのポイントを解説します。3つのポイントは以下の通りです。
- 充実したビジネス情報のポイント
- 適切な対応を心がける
- ビジネス情報の更新頻度を上げる
1.充実したビジネス情報の10大ポイント
ここから次にどのように運用すると良いかを説明します。
先ほども触れたようにランキングの中でも重要度の高い関連性、特に充実したビジネス情報を中心に説明します。ビジネス情報は簡単な項目が多いものの、ルールを無視した入力をしている方も多いため、間違いやすいところを中心にそれぞれ説明します。
1.ビジネス名:キャッチコピーはガイドライン違反
ビジネス名にキャッチコピーを入力している方を見かけますが、こちらはガイドライン違反です。Google マップを利用する時に、すべての店舗にキャッチコピーが書いてあることを想像したらいかがでしょうか。地図上に関係ない文字だらけになってしまい使いにくいですよね。Googleは利用者が不便になるような仕様を認めておりません。
その他ガイドライン違反に該当するのは以下になります。
- キャッチフレーズ
(例)グーグル銀行-日本一便利 - 店舗コード
(例)UPS ストア – 2872 - 商標または登録商標のマーク
(例)バーガーキング® - すべて大文字の表記
(例)SUBWAY - 営業時間情報
(例)ベストピザ 24 時間営業 - 電話番号、ウェブサイトの URL
(例)webuyanycar.com - 特殊文字(%&$@/” など)
(例)Shell Pay@Pump - 取り扱っているサービスまたは商品の情報
(例)Midas 高級オートサービス - 地域、市区町村、番地名などの所在地情報
(例)グーグルホテル(八王子インター前) - ビジネスの所在地が別の事業体の中にあることを示す出店先情報
(例)グーグル銀行 ATM(エキュート東京)
上記の中で著者に質問の多い項目は「9.地域、市区町村、番地名などの所在地情報」です。
例えば、日本の銀行では銀行の支店名は「三井住友銀行〇〇支店」ですが、9の内容を見ると「市区町村の所在地情報は入れないように」と書いてあります。これは海外の文化、特にアメリカ圏の文化では市区町村をお店の名前に入れないパターンが一般的であるため、このような記載になっていると考えられます。ですが、市区町村名を入れることが直ちにガイドライン違反になるというわけではありません。
また、上記以外では「Googleに正式名称をきちんと入れた方が良いですか?」という質問がよくあります。こちらも「ユーザーがよく使う名前にしてください」と回答しています。例えば、みなさんは「バスキン・ロビンス」とアイスクリーム屋さんをご存知でしょうか。
多くの方が「バスキン・ロビンス」とアイスクリーム屋さんを知らないと答えますが、これは「サーティーワンアイスクリーム」で親しまれているお店の名前です。そのため、Googleは正しい情報を求めていますが、それは正式名称ではなく「ユーザーが検索する親しまれている名前」がGoogleの求めている情報になります。
2.カテゴリ名:登録は少なめに
カテゴリは最大9つ表示ができますが、カテゴリの登録は少なめに行ってください。カテゴリ名は業種を示すものであっても取り扱い商品を示すものではありません。
例えばコーヒーチェーン店で有名なスターバックスの場合、取り扱い商品はコーヒー以外に
お茶、ケーキ、サンドウィッチ、食べ物以外にも雑貨も扱っています。これを理由にカテゴリをたくさん入れてはいけません。
Googleのガイドラインには以下のように記載されてます。
Googleのカテゴリ名の注意事項
- カテゴリ覧の中から、中心となる事業内容を示すカテゴリのみを可能な限り少なく設定します。
- できるだけ具体的で、かつ中心となる事業内容を示すカテゴリを選択します。
- 関連性の低いカテゴリの登録はメインカテゴリの関連性を下げる恐れがあります。
関連性の低いカテゴリを多く登録してしまうと、メインカテゴリの関連性を下げる恐れがあり、さまざまなものは使ってる何でも屋さんにGoogleからは見えてしまいます。そのため、できる限り少なめに登録しましょう。著者の場合は、1~3カテゴリで登録をオススメしています。
3.営業時間・特別営業時間:正しい営業時間の徹底を!
営業時間は祝日も含めて正しく登録しましょう。
Googleは日本の祝日を把握しており、上記のように、水曜日は「昭和の日」で祝日の場合には赤線で「時間変更の可能性」と表示されます。また、日曜日も「憲法記念日」のため、「時間変更の可能性」と表示されます。
ユーザーの立場で、もしこの表示を見てしまった場合は「時間変更してるかもしれない」と思いますよね。そのような不安によって行くのをやめてしまう可能性もあるので、正しい営業時間を常に入れるようにしましょう。
4.呼称:お店のリンクURLを短縮できる
(※2021年6月から作成・編集ができなくなっています。既に作成されたものはそのまま使用できます)
呼称の機能はGoogle マップの表示ではあまり影響が少ないですが、利用するとメリットが大きいです。例えば、Google マップのお店のURLをコピーして貼り付けた場合、以下の表示になることがあります。
この長い文字列のURLを呼称登録すると、以下のように表示できます。
上記のURLならば、メールにも貼り付けやすいメリットがあります。
さらに、お店のサービスを利用した方には以下の記述をすると直接レビューページに飛ぶため、レビューをもらいやすくなります。
http://g.page/yagiakifumi/review
呼称はあまり知られていないので使う機会が少ないですが、メリットが多いのでぜひ使ってみてください。
5.URL:パラメーターを付けて流入を把握しよう!
Google マイビジネスには、さまざまな場所でウェブサイトに誘導するためにURLを入力できる箇所がありますが、パラメーターを付けてGoogle マイビジネス経由を把握しましょう。
なぜURLにパラメーターを付ける必要があるのでしょうか。ウェブ上のGoogle 検索やGoogle マップはOrganic Searchと記載されます。また、アプリの場合は、Directになります。これではGoogle マップから流入したかどうかがわかりませんよね。そのため、URLにパラメーターを付けることで、Google マイビジネスからの流入とGoogle 検索の区別ができるようになります。
また、Google アナリティクスでは、Google マイビジネスというチャネルは見たことないですよね。Google アナリティクスは設定でチャネルグループを増やせるので、解析をわかりやすくするためチャネルを増やすことも考えてみましょう。
6.商品:Webサイトに訪れる前におすすめ商品がわかる
商品情報を入力するとは以下のようにウェブサイトに訪れる前にメインの商品を把握することができます。
商品や商品詳細情報、カテゴリなどわかるので、お店に入る前にこのお店にどのような商品があるのかがわかるというメリットがあります。
7.メニュー:登録することで、お店のメニュー表を来店前に確認することができる!
飲食店の場合、Google マイビジネス の項目に「商品」はなく、代わりに「メニュー」と「料理の注文」が表示されます。それぞれのポイントについて解説します。
メニュー
Google マイビジネスの「メニュー」画面で操作ができるのは、料理のメニュー表の画像とテキストです。商品とメニューの大きな違いは、料理の画像は写真の料理が掲載され、メニュー項目からの料理写真の投稿はできません。
上図の「料理の写真を追加しましょう」は料理のメニュー表の写真になります。ここに登録すると、メニュー表の画像が登録されます。また、ユーザーが投稿した画像もメニューカテゴリに登録されると表示されます。写真は複数枚投稿できますので、お店にある料理メニューのページすべてを登録すると良いでしょう。また、メニュー表以外にもサイネージやポップなど商品を紹介するものも画像投稿すると良いです。
「メニューセクションを追加」では、セクション名がメニューの中にあるカテゴリ(サラダ・デザート・ドリンク)を指します。順番などは後からでも編集が可能なため、現在あるカテゴリを登録しましょう。
「アイテム名」は料理名です。最大140文字可能ですが、商品名が長くなるとメニュー全体が長くなってしまいます。15文字以内を目安に心がけましょう。
「アイテムの価格」は料金、「アイテムの説明」は料理の説明です。「商品」と違い、写真の掲載ができないため、おすすめの商品などはきちんと文章を入れましょう。
料理の注文
Google 検索や Google マップにテイクアウトや宅配の注文をオンラインで直接受付できます。リンクを設定できるので、顧客にテイクアウトや宅配の対応ができることをアピールすることができます。
ボタンは「注文」「オンライン注文」の2種類があります。
それぞれの対応方法を紹介します。
「注文」ボタン
設定は2種類あります。
1つは自社の入力フォームを登録する方法です。入力フォームのURLを設定して登録します。
もう1つはUberEatsなどのサードパーティプロバイダ(Google マイビジネスに対応するサービスなどを販売・提供する会社のこと)と契約する方法です。
入力すると以下のように表示されます。
「オンライン注文」ボタン
設定は1種類のみでサードパーティプロバイダと契約して実施できます。
オンライン注文は以下のように表示されます。
サードパーティプロバイダによって「注文」と「オンライン注文」の対応が異なります。また、対応料金も異なります。
詳しく知りたい方は公式のヘルプをご確認ください。
8.属性:ユーザーが安心して利用できる情報
属性は、例えばバリアフリーや安全対策、どのお客様向けなのか、どういったサービスがあるか、どんな支払い方法があるのかなどのユーザーがお店に安心して利用するための情報を知らせることができるので、チェックを入れてサービスを明記しましょう。前の項目でも説明したように、Googleが自動的に翻訳してくれるので海外の方にも対応できます。
情報を網羅しておくことで、さまざまなお客様が必要な情報を事前に把握することができます。
なお、飲食店で設定できる属性は以下の通りです。(ほかのカテゴリでは掲載されない属性もあります)
種類 | 設定できる属性 |
---|---|
ビジネス所有者提供情報 | 女性経営者 |
バリアフリー | 車椅子対応のエレベーター車椅子対応のトイレ車椅子対応の入口車椅子対応の座席車椅子対応の駐車場 |
設備 | Wi-Fi(無料・有料) トイレありのお店 バー併設 子供用の椅子 子供向き 禁煙 |
客層 | 家族向き |
食事 | ケータリング ディナーデザート ランチ 座席があるお店 朝食 |
健康・安全 | スタッフの検温ありスタッフはマスク着用次の顧客の案内前にスタッフによる消毒 要マスク 要予約のお店 要検温 |
特徴 | スポーツ 屋上に席あり 暖炉がある生演奏あり 飲み放題 |
サービス | アルコール カクテル キッズメニュー コーヒー サラダバーありのお店 ドリンクのサービスタイムあり ハラール食 ハードリカー ビール ベジタリアンのメニュー ワイン 小皿料理 有機食材 深夜の食事可 点字メニュー 食べ放題 食事のサービスタイムあり |
お支払い | NFCモバイル決済クレジットカード (American Express、Diners Club、Discover、JCB、Master Card、VISA、中国銀聯) デビッドカード可 小切手可 現金のみ |
プラン | LGBTQフレンドリー トランスジェンダー対応 予約可 |
サービスオプション | イートイン テイクアウト テラス席がある ドライブスルー 宅配 店先受取可 非接触デリバリー |
9.開業日:事業年数は信憑性の評価指針のひとつ
これから開業する方も、既に開業されている方も、開業日を設定しておきましょう。
開業前
Google マップには開業90日前からお店を表示することができます。開業前の場合、Google マイビジネスのカテゴリ情報の下に記載することができます。開業前からお店を告知して、認知を高めることができます。
開業後
開業後はGoogleの地図情報には「事業年数」が記載されます。
上記は「札幌 整体」で検索した時に表示される情報ですが、赤枠で囲った部分にあるように「事業年数10年以上」や「事業年数5年以上」が表示されています。事業年数はそのお店を信用するひとつの要素と考えることができるので、設定するようにしましょう。
10.写真
写真が重要なのは間違いありませんが、過度な加工は控えましょう。以下のグラフは日経クロストレンドの調べによる10代が飲食店を探す際によく利用するサービスです。上位3つの食べログ・Instagram・Google マップの共通点は何でしょうか。3つのサービスで共通するのは、ユーザーと店舗側で写真を掲載できるサービスということです。
ユーザーは実体験に基づいた装飾しないリアルな情報を求めています。あまりにもお店側が写真を加工しすぎるとユーザーとの画質に差が生まれてしまいます。綺麗に写真を撮ることは大前提ですが、リアルな情報からかけ離れた過度な加工や装飾はしないようにしましょう。
また、量はユーザーがお店に行こうと思う判断材料のひとつになります。あまりにも写真の量が少なすぎると、人気がないのかもしれない、(お店側が)見せたくないのかもしれないとユーザーに思われてしまう可能性があります。店内の様子やスタッフ・メニューなどを写真として投稿することを検討してみてください。
2.適切な対応を心がける
関連性の中で「充実したビジネス情報」の次に取り上げられているのが「適切な対応」になります。ここではクチコミについて説明します。
実際に私の店舗に行く前に起きた実体験を伝えますと、とある飲食店の情報で「クチコミが170件」「レビュー評価3. 6」というのを見て案外良いなと思ったのですが、クチコミの内容を見た際に、レビュー評価1の情報が上位に出ていました。
レビュー内容には「何回呼んでも無視された」や「顧客対応の感じが悪かった」など理由が書いてあり、レビュー見るまではこのお店にしようかと思っていたのですが、レビューを見た後は「このお店はやめておこう」となりました。自分自身の態度変容を認識した時に、クチコミは大事な要素だと改めて実感しました。
クチコミはご意見うけたまわりカード
Google マイビジネスに限らず、ネット上にあるクチコミの多くはスーパーなどにある「ご意見うけたまわりカード」や「お客様の声カード」に該当するものだと思います。
「ご意見うけたまわりカード」や「お客様の声カード」にはお客様の声を受け付けるだけの一方通行のツールではなく、お客様の声とお店側の誠実な対応がセットで求められています。
つまり、Googleがユーザーの声を載せている以上、お店側は放置するのではなく、お店側の誠実な対応も一緒に求められていることになります。
「ネガティブ」なクチコミも重要な判断材料のひとつ
クチコミはポジティブ(良い)コメントだけではありません。ネガティブなコメントを書き込まれることもあります。ネガティブなクチコミは怖いし嫌だというのは理解できます。ただ、ネガティブなクチコミも利用者には重要な判断材料になっています。
上記の図はマーケジンの「約8割が口コミを参照/ネガティブな感想も購買意欲につながることが判明【クロス・マーケティング調査】」の「買いたい/利用したいと思う口コミ」の図です。
一番多いのは「使用経験に基づいて書いている/使ってよかった」ですが、赤枠の「良いところも悪いところも書いてある」「許容できる範囲のネガティブな内容の書き込み」があるように、悪いクチコミも判断材料の一部になっていることがわかります。良いクチコミだけだった場合は、過去にニュースで話題になった「サクラによる印象操作を狙った書き込み」と疑われるのかもしれません。利用者ユーザーは書いている情報だけでなく、どのように書かれたのかといった背景を判断していると考えられます。
お店とは関係ない誹謗中傷はGoogleにきちんと報告しましょう
悪いクチコミも重要な判断基準になるとはいえ、誹謗中傷が来た場合は心が折れますし、辛い気持ちになります。もし、お店のこととは関係のない誹謗中傷が来た場合は、きちんとGoogleに報告しましょう。
上記のように、スパム行為と疑われる投稿には「不適切なクチコミとして報告」でGoogleに報告することができます。Googleが不適切であると認めれば、クチコミは削除されます。すべてが認められるとは限りませんが、お店のブランドを守るためにも不適切なクチコミは受け入れるのではなく、きちんと報告しましょう。
なぜ若い人はクチコミをするのか理解しよう
若い人たちがなぜクチコミをするのかを理解しましょう。以下のグラフは先ほどのマーケジンの記事にある「年代別のオンラインで口コミを書く理由」です。
グラフから以下の2点がわかります。
- シニア世代になるほど「他者に自分の経験を伝えるため」の比率が高くなる
- 若い世代になるほど「自分の記録用」や「コミュニケーションツール」の比率が高くなる
ポイントは「コミュニケーションツールとしてクチコミを利用している」が挙げられます。つまり、ユーザーはコミュニケーションとしてクチコミを書いているのだから、そのクチコミに対してお店側は誠実な対応が求められていると考えるべきではないでしょうか。
クチコミにはヒトを動かす要素が詰まっている
D.カーネギー「人を動かす三原則」
作家であり哲学者でもあるD.カーネギーは著書『人を動かす』で「人を動かす三原則」として以下の3つが重要と記載しています。
- 相手を批判しない
- 素直で誠実な評価を与える
- 強い欲求を起こさせる
3の「強い欲求を起こさせる」は「相手の立場に身を置き、相手の視点から物事を考えること」と記載されています。
また、人に好かれる六原則には以下の6つが記載されています。
- 誠実な関心を寄せる
- 笑顔を忘れない
- 名前を覚える
- 聞き手に回る
- 関心のありかを見抜く
- 心から褒める
この「人を動かす三原則」と「人に好かれる六原則」の中身はすべてGoogle マイビジネスのクチコミに当てはまります。
Google マイビジネスで考える「人を動かす三原則」
まずはD.カーネギーの「人を動かす三原則」を元にGoogle マイビジネスで考える「人を動かす三原則」は次の通りです。
- 相手を批判しない
→クチコミで特定の人を批判してはいけません - 素直で誠実な評価を与える
→クチコミで記載された評価は真摯に受け止めて、返信しましょう - 強い欲求を起こさせる
→相手の立場に身を置き、相手の視点から物事を考えて、相手の望むことを提案しましょう
Google マイビジネスで考える「人に好かれる六原則」
次にD.カーネギーの「人に好かれる六原則」を元にGoogle マイビジネスで考える「人に好かれる六原則」は次の通りです。
- 誠実な関心を寄せる
→一人一人にきちんと向き合いましょう - 笑顔を忘れない
→笑顔な状態でコメントを書くと悪い文章が書きにくいです - 名前を覚える
→相手の名前から書き始めてみましょう - 聞き手に回る
→コメントを返信することで聞かないから聞き手に変わります - 関心のありかを見抜く
→テンプレート対応はやめましょう - 心から褒める
→相手のコメントに感謝し、お礼を伝えましょう
上記を実施することで、お店と利用者の中で良いコミュニケーションが生まれ、エンゲージメントが高まり、人がお店に足を運び、お店を利用するようになります。つまり「クチコミは人を動かす要素が詰まっている」と言えるのです。これらの原則を意識してクチコミをぜひ活用してみてください。
3.情報の更新頻度を上げていこう
Google マップ上のランキングの仕組みの項目では「関連性」が最も重要と解説しました。関連性の要素として挙げたGoogle マイビジネスの「ビジネス情報の更新頻度」では以下の5つを挙げました。
- ビジネスオーナー認証
- 詳細のデータ入力
- 営業時間の適正化
- 写真の追加
- クチコミの管理
上記の5つの項目にもう1つ追加する項目があります。それは「投稿機能の活用」です。
最初は簡単なことから投稿しましょう
では、実際に投稿機能を使って投稿しましょうと言っても、何から投稿したら良いのかわからない場合が多いですよね。まだ投稿していない方は以下の例を参考に簡単なことから実践してみてください。
Google マイビジネスで投稿する実例
- 写真
チラシや商品の写真、店内や外観の写真を投稿しましょう - 商品紹介
新商品でなくても大丈夫です。人気の商品を紹介しましょう - 採用情報
年間募集しているパートやアルバイトの情報、新卒・中途採用など紹介してみましょう - イベント情報
お店のイベント情報を紹介してみましょう - キャンペーン情報
ウェブサイト内に掲載されているキャンペーンを利用してみましょう
投稿のポイントはGoogle マイビジネスの情報の一部として検索結果に直接表示されるので「投稿内容をウェブサイトに訪れる前に見てもらうことができる」ことです。その投稿で興味関心を示す人が現れることを期待してチラシのような形で使うとよいでしょう。
複数店舗運営している方は外部ツールの利用も検討してみよう
Google マイビジネスを運営している方には既に自社を複数の店舗を運営している方やコンサルティングで複数の店舗を任されている方もいらっしゃると思います。
Google マイビジネスの仕様上、投稿は一括では行えません。しかし、外部ツールを活用すれば、一人で数百社の店舗運営も簡単にできます。
単純計算になりますが、100店舗のお店に月4本投稿するという運用した場合、1投稿あたり5分の時間が掛かると以下の計算になります。
外部ツールを導入しないですべて手作業で投稿した場合
100(店舗)× 4(本/月)× 5(分) = 2000 分/月
≒33時間
外部ツールを導入すると、一括投稿できるため、100店舗も1店舗も同じ時間しか掛かりません。
外部ツールを導入して投稿した場合
4(本/月)× 5(分) = 20 分/月
33時間掛かってしまう作業を20分で解決できます。
以下の企業が外部ツールを提供している企業として挙げられます。
- Gyro-n MEO(ユニヴァ・ジャイロン社)
- MEOチェキ(トライハッチ社)
- ローカルミエルカ(ファベルカンパニー社)
複数店舗で投稿が大変だから投稿機能を利用しないという企業もあるため、そうした場合は上記のツールなどを検討すると良いでしょう。
基本を忠実に実施するだけで効果抜群
ここまで書いてきたことを実施するだけで、すぐに効果が出ます。効果はGoogle マイビジネスのインサイトで確認できます。
実施した結果がきちんと効果としてわかると、モチベーションが上がりどんどん利用頻度は上がっていきます。そうしてGoogle マイビジネスの更新を継続することで、お店の評価もどんどん良くなってきてプラスの循環が生まれます。
Google マイビジネスのインサイトには自動的にベンチマークも表示されるため、競合に勝つにはどの程度までがんばればよいのかといったモチベーションも上がりやすくなっています。また、競合と比較して、写真の投稿数が少ないなどGoogle マイビジネスから適切なアドバイスがもらえるので、無駄なく効率よく運用ができるようになっています。
しばらくしたらGoogle ビジネス プロフィールの分析にも取り組んでみましょう
さまざまな施策を行った後に、どのような変化をもたらしたかの分析することで、次の施策案も見えてきます。施策を行って1~2週間経過したら、分析に取り組んでみましょう。
Google ビジネス プロフィールのインサイトで、ユーザーの行動データを様々な視点で確認することができます。 インサイトに関しては徹底解説した記事を作成しましたので、こちらを参考にぜひ分析にも取り組んでみてください。
最後に
Google マップは従来の概念を変えるなど、どんどん進化しており、より魅力的なツールになっています。そしてその魅力的なGoogle マップにするには、Google マイビジネスで投稿した情報が大きな役割を担っています。私はGoogle マップがとても好きなので、このマップがどんどん魅力的な地図になって欲しいと思っています。Google マップをハックするとかではなく、Googleと一緒に魅力的な地図づくりに貢献すると考えると、よりGoogle マイビジネスの理解が深まるのではないでしょうか。
そのためには、例えば、外食をしたら、そのお店に自分で投稿してみるのもひとつの方法です。投稿者の立場になると、お店でラーメンの情報を投稿する時にどのような気持ちで投稿するのかや、レビューを書く時にどのような気持ちで書いたのかがより鮮明にわかります。
ぜひみなさんにも積極的に投稿していただいて、Google マップを調べれば、より良い情報がたくさん簡単に手に届く場所になると良いなぁと思っています。
今回の内容についての動画も作成しました。ぜひご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
専門用語解説:MEOとローカルSEO
Google マイビジネスの説明をすると「MEO」や「ローカルSEO」という言葉がよく出てきます。
両方とも、似たような意味ですが、それぞれの違いが曖昧でわかりづらいところもあるので補足として解説します。
MEO
MEOは以下を意味します。
MEOはMap Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略称。
一般的にさまざまな地図アプリで検索した際に表示される一覧で上位表示を目指して行う一連の最適化の施策を指す。
地図検索の中の上位表示を狙う行為になりますので、Google マップに限らず、Yahoo!地図などさまざまな地図も対象になります。また、最近はGoogle 検索でも地図が上位に表示されるため、その位置の掲載順位も対象になります。
ローカルSEO
ローカルSEOは以下を意味します。
「札幌 ラーメン」など「業種+地域」のような特定の地域を指すワードで検索順位の
上位表示を狙うこと
通常のGoogle 検索やYahoo!検索において、特定の業種と地域名で検索した時に、そのユーザーの地域に沿った検索結果が表示されます。
そのため、地図情報が上位に表示されますが、その位置に限らず、1ページ目の上位に表示されるにはどのようにしたら良いかも対象になります。
MEOとローカルSEOのまとめ
Google マイビジネスとMEOとローカルSEOをまとめると上記になります。
用途
・Google マイビジネス:ツール
・MEO、ローカルSEO:施策
対象
・Google マイビジネス:Google マップ
・MEO、ローカルSEO:すべてのマップツールが対象。ただし、多くの場合はGoogle マップを指している。
これらを説明すると「Google マップ以外のマップの対策をする必要があるのでは?」「Yahoo!のマップやiPhoneのアプリに入っているAppleのマップはどうしたら良いのか?」という相談をいただくことがあります。
その場合は以下のツールを使って対応します。
- Maps Connect:Apple Mapsが対象
- Yahoo! プレイス:Yahoo!地図が対象
- Bing places for business:Bing地図が対象
上記を説明すると「全部覚えなきゃいけないのでは?!」と心配する声も挙がりますが、まずはGoogle マイビジネスをきちんと理解した上で、余力があれば取り掛かってください。