消費者は専門家を求めている!お役立ち情報発信の重要性

こんにちは。
ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

昨今は、商品やサービスの品質や価格だけではなく、「誰から買うか」「どの会社から買うか」が重要な時代になってきています。
そのような時代背景の中で、さらに売上を向上させていくためには、消費者から「専門家」として認知されることが非常に大切です。
今回は、消費者から「専門家だと思われる」ための方法について解説いたします。
良い商品やサービスを提供しているにも関わらず、なかなか売上が伸びていかないと悩んでいる企業様は、ぜひご一読下さい。

目次

消費者は「専門家」を求めている

昨今、市場には商品やサービスが溢れ、「良い商品・サービスであれば売れる」「安い商品・サービスであれば売れる」という時代は終わっています。
その商品やサービス自体の品質や価格はもちろんのことですが、それ以上に「誰から買うか」「どの会社から買うか」という観点が、消費者の購買心理の大部分を占めるようになってきています。

消費者は自分の課題や困りごとを解決するために、商品やサービスを探して購入します。
では、どのような人や企業から商品やサービスを購入したいと考えるでしょうか?

それはズバリ「専門家」です。その道のプロフェッショナルです。
自分が悩んでる分野に関する知識と経験を豊富に持っている専門家がいて、その人物や企業から「その問題を解決するためには、このサービスが良いですよ」と推奨をされたら、それを購入したくなるのは当然の反応です。
つまり、自社の商品やサービスの売上を向上させるためには、その品質や価格に磨きをかけることはもちろん、それに加えて、消費者からの信頼を獲得し、この人や会社は専門家であると思ってもらうことが非常に重要であると言えます。

「専門家になる」ことと、「専門家だと思われる」ことは違う

では、あなたの会社も「専門家」だと消費者から思ってもらえるようになりましょう・・・というお話ですが、「専門家になる」ことと「専門家だと思われる」ことは、微妙に違います。

「専門家になる」ためには、何をすればいいでしょうか?
専門家になるためには、自らの能力を高めることが必要です。自社のビジネス領域に関する本を読んだり、技術を勉強したり、経験を積んで知識や知恵を習得したり・・・といった作業です。
また、自社の商品やサービスの品質や価格を改善するという作業もこれに該当します。
この「専門家になる」というアプローチは、企業として当然必要なことです。
確かな知識と技術を持ち、自信を持って商品やサービスを提供できるようにすることは、企業として非常に大事なことであるのは言うまでもありません。

しかし、それだけでは「専門家だと思われる」ことはできません。では、専門家だと思われるためには、何をすればいいのでしょうか?
専門家だと思われるためには「アウトプット」が最も重要になります。
自社が得てきた知識や経験を、消費者の悩み事や課題を解決するためのお役立ち情報として発信し、情報提供を行う必要があるのです。

お役立ち情報発信の重要性

昨今の消費者は、商品やサービスの購入検討段階で、必ずと言っていいほど、インターネットを通じて情報を調べてから購入をします。
そんな時代背景において、消費者から「専門家だと思われる」ためには、インターネットを通じて情報提供をするという作業が、非常に重要になります。

自社のコーポレートサイトやSNS、メディアなどで、自社が得てきた知識や経験をコンテンツとして情報発信するのです。
ただし、ここでいう情報発信というのは、「自社の商品やサービスを買ってくれ」というプロモーションとは異なるという点にご留意ください。
「うちの会社の商品はこんなに良いんだ」「うちの会社のサービスはこんなに安いんだ」ということを発信するのではありません。
消費者は「押し売り」の情報提供を嫌いますので、逆効果になってしまいます。あくまで目的は、「商品やサービスを売ること」ではなく「消費者の役に立つこと」だということを強く意識をしてコンテンツを作成してください。

お役立ち情報発信の効果

弊社が数多くのクライアント企業様のマーケティングのコンサルティングを実施してきた中で強く感じることとしては、日本の企業は「専門家になる」ということが得意な会社は多いですが、「専門家だと思われる」ということが得意な会社はほとんどいないということです。

弊社のクライアント企業様の実例をお話しようと思います。
その企業は、製造業として数十年の長い歴史を持っている老舗企業で、非常に高い技術力を持っており、まさに「専門家」という企業です。
知識や技術力は申し分ないし、その会社の商品やサービスの品質や価格も、他社には負けていない状況でした。しかし、昨今、競合他社に押されて売上が下がってきてしまっており、「マーケティングの力で何とか売上を改善したい」と弊社にご相談をいただきました。

そこで弊社が着目したその会社のウィークポイントが「専門家だと思われるための施策を全く行なっていない」という点でした。
その会社は、自社のホームページは持っていたものの、特に更新などはしておらず、全く情報発信をしていなかったのです。

そこで、まず最初に弊社でアドバイスをして取り組んだのが「自社ホームページでのお役立ちコラムの発信」でした。
高い技術力を持っているその会社の技術スタッフが、その知識と経験をコラムにまとめて、月に数本のペースでホームページにコラム形式で掲載するようにしました。
また、ある程度コラムの本数がたまってきたら、それらをまとめて紙の冊子にして見込顧客に配ったり、無料ダウンロード資料にしてインターネット上で配布したり、動画化してYouTubeで公開したりと、どんどん情報発信の手段を増やしていきました。

その結果、以前よりも営業効率が格段に上がるという効果が現れました。
営業マンの商談相手が、事前にお役立ち情報に触れていることで「この会社は専門家なんだ」と認識している状態から商談がスタートするために、話が早くスムーズで、営業効率が格段に高まったのです。

お役立ち情報発信にチャレンジしよう

みなさんも、ぜひお役立ち情報の発信にチャレンジしてみてください。人は、誰かから何かを得た時に「お返しをしなければいけない」という気持ちになる「返報性の原理」という心理作用があります。
あなたの会社が発信しているお役立ち情報を見て、「参考になった」「役に立った」と感じた見込客がいれば、それは必ず「商品やサービスの購入」という形で返されることになります。魅力のあるコンテンツ、閲覧者の役に立つコンテンツを積極的に発信するようにしてください。

商品やサービスを売るためではなく、閲覧者の役に立つためにはどうしたら良いかということを考えて、奉仕の精神で出し惜しみなく情報提供をしましょう。そうすれば、結果として消費者から「専門家だと思われる」ことができ、必ず売上の向上につながるはずです。

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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