こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。
昨今、脚光を浴びているデジタルマーケティング。自社のビジネスをさらに加速させるため、売上を向上させるために、注力をして取り組もうと考えている企業様も多いのではないでしょうか?しかし、そんな魅力的なデジタルマーケティングなのですが、なかなか効果が出ないことにストレスを感じている企業様も少なくありません。なぜ、このような事態に陥るのでしょうか?
今回は、デジタルマーケティングにおけるよくある失敗原因の4パターンについて解説をいたします。
これからデジタルマーケティングに取り組もうと計画している企業様、取り組んでいるもののなかなか思ったような効果が出ていないと感じている企業様は、ぜひご一読ください。
デジタルマーケティングは魅力的
BtoC企業、BtoB企業に限らず、昨今デジタルマーケティングが脚光を浴びています。2021年には、ついにインターネット広告市場規模が、従来のマスコミ四媒体(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)の広告市場規模を抜くなど、市場規模も増加の一途をたどっています。そのような時代背景から、昨今の企業においてビジネスを加速させるためには、デジタルマーケティングに取り組むことは必須であるといっても過言ではありません。
テレビや新聞などの従来のマスメディアと比較して、安価に取り組めるというのもデジタルマーケティングの魅力です。ウェブ広告は、月に数万円程度の予算からスモールスタートして、費用帯効果を見ながら徐々に発展させていくことが可能です。また、広告の表示回数、ウェブページのアクセス数、メールのクリック数、問い合わせフォームの申し込み数など、定量的に各種データが取れるということも特徴です。それらの数値データを見ながら、客観的・論理的に施策のPDCAを回すことができます。動画やSNSなど、様々な効果的な手法も日々新しく登場し、デジタルマーケティングは非常に魅力的で、企業様からの関心や期待がますます高くなっています。
魅力的だが効果が出ないことも多い
そんな魅力的なデジタルマーケティングなのですが、「取り組んでみたものの、なかなか効果が出ない」という声が多いのも事実です。
「ウェブ広告の代理店に広告運用を発注したのだが、売上の向上につながっていない」
「ウェブサイト制作会社に制作を発注したのだが、期待をしていたようなものが出来上がらない」
「SEO業者に支援を発注したのだが、何を言っているのかよくわからない」
・・・など、各種協力会社への不満を抱えながら、効果が出ないことにストレスを感じている企業様が少なくありません。なぜ、このような事態に陥るのでしょうか?
デジタルマーケティングに取り組んで効果が出なかった企業様から、「発注先の業者のサービスの質が悪かったんだ!詐欺だったんだ!」というような意見を伺うことがあります。ウェブ広告代理店、ウェブサイト制作会社、SEO業者、動画制作会社、オウンドメディア運用会社、SNSマーケティング支援会社など、デジタルマーケティング分野においては、数多くの様々な協力会社が存在します。それらの協力会社のサービスの質の良し悪し、当たり外れは当然あるとは思います。しかし、本当にそれだけが原因なのでしょうか?
よくある失敗原因4パターン
弊社が様々な企業様のご状況をお伺いしてきた中で見えてきたことがあります。それは、発注先の業者のサービスの質が原因で効果が出ないということ以外にも、「発注元の企業側」にも失敗原因があるということです。
今回は、そんな「発注元の企業側」のよくある失敗原因の4パターンをお伝えします。
1:デジタルマーケティングは万能だと思っている
まず1つ目のパターンは、「これからはインターネットの時代だ!」と考え、デジタルマーケティングの力を過信してしまっているケースです。インターネット経由ではなく、昔ながらの展示会や見本市経由で見込顧客を獲得することが有効な業界も当然あります。メールやSNSではなく、お手紙やFAX、テレコールが有効なこともあるでしょう。やみくもにデジタル化すれば良いという訳ではなく、自社の商品やサービス、業種・業態、顧客の属性や思考に合わせて、最適なマーケティング施策を選定するように心がけましょう。
2:広告代理店に丸投げしようとする
2つ目のパターンは、広告代理店に全てを丸投げしようとするケースです。大企業で、億単位のマーケティング予算があるのであれば、そのような丸投げも可能かもしれません。しかし、中小企業などにおいては、年間で数百万円程度のマーケティング予算の企業様も多いのではないでしょうか?そのような予算感の中では、何でもかんでも全てを丸投げしようとしても、なかなか発注先が見つかりません。見つかったとしても、大企業の片手間として、本気で取り組んでくれないケースもあります。分からないからといって全てを丸投げしようとするのではなく、「できることは自分で行う」という姿勢で取り組むことが大切です。
3:経営層がプロジェクトに参画していない
以前の記事(https://www.waca.or.jp/knowledge/32059/)でもお伝えしましたが、自社内の若手社員やパソコンに詳しそうな社員に全てを任せてしまい、経営層がプロジェクトに参画していないというのも、失敗パターンの1つです。デジタルマーケティングにおいては、「自社の商品やサービスを買ってくれるのは誰なのか(ターゲット顧客の明確化)」「なぜ買ってくれるのか(自社の強みと競合との差別化)」「どうやって買ってもらうのか(認知から購買までの一連の流れ)」の3つを明確にして、その上で一貫性を持った施策を実行することが重要です。まさに「経営戦略そのもの」と言っても過言ではありません。経営層がプロジェクトに参画して、経営的な観点からしっかりと腰を据えて取り組むようにしましょう。
4:部分最適の業者ばかりに発注している
前述の通り、ウェブ広告代理店、ウェブサイト制作会社、SEO業者、動画制作会社、オウンドメディア運用会社、SNSマーケティング支援会社など、デジタルマーケティング分野においては、数多くの様々な協力会社が存在します。
当然、ウェブ広告代理店は「広告を活用して、ウェブサイトへの流入数を増やす」ことには長けています。ウェブサイト制作会社は「デザインの素敵なウェブサイトを制作する」ことには長けています。しかし、「御社のビジネスを加速させるため、売上を向上させるためには、どの領域にどの程度の予算・リソースを割いて、どのような施策を組み合わせて実施していくのが良いか」というような、マーケティングの全体最適の視点からの支援を受けることはできません。そのような支援を受けるためには、マーケティングに関するコンサルティング会社を伴走パートナーとして付けることが必要です。もちろん、自社にそのようなマーケティングの全体像を設計できる人材がいれば、無理にコンサルティング会社に依頼をする必要はありません。しかし、そのような人材がいないのであれば、多少の予算を使ったとしても、コンサルティング会社に依頼をすることがオススメです。目に見えない「コンサルティング」という業務にお金を払うのが嫌だという意見もあるかもしれませんが、全体像(戦略)を描かないままに、枝葉の施策ばかりを部分最適でつまみ食いしていてもなかなか効果にはつながっていきませんので、コンサルティング会社への発注も選択肢に入れて考えてみてください。
デジタルマーケティングは、必ず強力な武器になる!
いかがでしたでしょうか?デジタルマーケティングは、昨今の企業がビジネスを加速させるためには、非常に魅力的です。ぜひ、今回お伝えした4つの失敗原因パターンを意識して、デジタルマーケティングに取り組んでみてください。きっと、あなたの会社にとって強力な武器になるはずです!