作って終わりでは意味がない!BtoBコーポレートサイト運用時のポイント

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

あなたの会社は、せっかく作成したコーポレートサイトを、更新せずにそのまま放置してしまっていませんか?成果につながるウェブサイトには、永続的に更新をし続けたり、施策を打ち続けることが必要不可欠になります。

今回は、BtoBコーポレートサイトを運用するにあたって、実施すべきことや、必要なツール、人材・体制などの具体的なポイントについて解説をいたします。
コーポレートサイトを運用し続けて、よりビジネスの成果に貢献させたいと感じている企業様は、ぜひご一読ください。

目次

公開後全く更新されずに放置されるサイトが多い

よくあるBtoBコーポレートサイトの課題の一つは、公開後に更新が滞り、放置されてしまうケースです。作成時には社内でも温度感高く頑張って作成したにも関わらず、徐々にメンテナンスがされなくなり、いつのまにか内容が陳腐化し、訪問者に新たな情報や価値を提供することができなくなります。コーポレートサイトの定期的な更新は、訪問者の興味関心の維持に必要不可欠です。公開後も積極的な更新を行える運用体制をしっかりと整えておくことが重要です。

継続的な集客施策を実施し続ける

まず、ウェブサイトは、訪問者が来てくれなければ何の意味もありません。そのため、「ウェブサイトを作って置いておけば勝手に人が来てくれるだろう」と安易に考えるのではなく、「どうすれは訪問者が増えるか」を常に考えながら運用を継続していくことが大切です。今回は、弊社が「集客施策」という観点で、クライアント企業様におすすめをしている方法を3つお伝えします。

コンテンツを増やし続けてSEOを強化する

まず1つ目は、コンテンツを増やし続けてSEOを強化することです。

コンテンツとは、商品情報・会社情報だけでなく、導入事例、お役立ちのコラム記事、ダウンロード資料、セミナーなど幅広い情報を指します。
コンテンツの量を永続的に増やすことは、訪問者の興味を引きつけ、ウェブサイトへのアクセス数を増やす効果があります。多様なコンテンツを提供することで、幅広いニーズや関心を持つ訪問者に対応し、ウェブサイトの魅力を高めましょう。

また、SEOを強化するためには、コンテンツに狙っているキーワードを含めることも意識しましょう。SEOに関してはあまりテクニカル面を追い求める必要はありませんが、ざっくりと「自社が狙いたいキーワードの内容に関するコンテンツを増やそう」程度で考えて、「どうしたら、そのキーワードを検索する訪問者が喜ぶか(課題解決になるか)」を意識してコンテンツを企画すれば、必然的にSEOも強化されます。

さらに、コンテンツの質と独自性も重要です。他社と差別化されたコンテンツを提供することで、より訪問者の興味を引きつけ、エンゲージメントを高めることができます。

ハウスリストに対してメルマガでサイト誘導を促す

2つ目は、ハウスリストに対してメルマガでサイト誘導を促すことです。

ハウスリストとは、自社の既存の顧客や見込顧客のメールアドレスリストのことです。
メルマガを活用することで、ハウスリストに対して定期的にコンテンツを案内してウェブサイトへの訪問を促すようにしましょう。

メルマガで訴求するコンテンツは、「商品の案内」になりすぎないことが大切です。毎回毎回、商品の案内が送られてくるようなメルマガは「売り込まれている」と感じて読まれなくなってしまいます。コラム記事、ダウンロード資料、セミナーなどのお役立ち情報を案内することを心がけましょう。

また、毎回のメルマガの開封率・クリック率・配信停止率などの数値を細かくウォッチして、少しでも各数値が良くなるように改善を続けることも重要です。

さらに、メール配信のタイミングや頻度も顧客目線で丁寧に考えましょう。「とりあえず毎週月曜9:00で良いや」などではなく、何時位に送るのが喜ばれるか、頻度はどれくらいか最適化など、顧客目線でしっかりと考え、開封率・クリック率・配信停止率なども見ながら試行錯誤を繰り返しましょう。

リスティング広告を実施する

3つ目は、リスティング広告を実施することです。

予算がかかる方法ではありますが、Google広告やYahoo広告、Meta広告などの広告プラットフォームを利用して、広告を出すことでウェブサイトへのアクセスを促進することができます。

リスティング広告を実施することで、特定のキーワードやターゲット設定に基づいて、自社の広告を表示させることができます。

リスティング広告においては、キーワード選定が大切です。自社のビジネスやサービスに関連するキーワードを選び、ユーザーが検索する際に表示されるように設定しましょう。
また、広告を表示する地域や言語、デバイスなども必要に応じて指定をし、より特定のターゲットユーザーにアプローチすることも可能です。広告プラットフォームによっては、特定の業界や職種、企業の規模など、さらに細かなターゲット設定も可能です。

また、当然ながら広告のクリエイティブ(メッセージやデザインなど)も重要です。訴求力のクリエイティブを作成し、ユーザーの興味を引きつけましょう。

コンバージョン率を高めるためのサイト改善を行い続ける

BtoBコーポレートサイトにおけるコンバージョンとは、お問い合わせフォームの送信や各コンテンツ(ダウンロード資料やセミナーなど)への申込フォームの送信などが一般的です。訪問者がコンバージョンをすることで、商談などのビジネスの機会へとつながる重要なアクションです。

コンバージョン率の向上を図るためには、ウェブサイト上でのコンバージョンを促す要素を最適化する必要があります。魅力的なダウンロード資料やセミナーなどのコンテンツを用意することももちろん大切ですし、申込フォームをわかりやすく配置し、訪問者が簡単にアクションを起こせるようにすることも重要です。フォームの使いやすさやにも気を配り、フォームの入力項目を最小限に抑え、訪問者が簡単かつ迅速にフォームを送信できるように工夫しましょう。

BtoBコーポレートサイト運用に必要不可欠なツール

前述のような運用を実行していくためには、必要不可欠となるツールがいくつかありますので、ここではその代表的なものをご紹介します。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、Google社が提供する、ウェブサイトのトラフィックやユーザー行動を分析するための無料のアクセス解析ツールです。ウェブサイトのアクセス数、訪問者の属性、セッションの継続時間、コンバージョン率などのデータを収集し、視覚化してレポートを作成します。これにより、ウェブサイトの効果測定を実施し、改善策を見つけることができます。

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、ウェブサイトの検索エンジンパフォーマンスを把握し、最適化するためのツールです。Googleアナリティクスと同様、Google社から無料で提供されています。ウェブサイトがGoogleの検索結果でどのように表示されるかや、どのキーワードで表示されるかを確認することができます。さらに、ウェブサイトの健全性や可視性を向上させるための機能も備えています。

MAツール

MAツール(Marketing Automationツール)は、マーケティング活動を自動化し、効率化するためのツールであり、様々な機能を提供します。例えば、MAツールを使用すると、フォームを作成したり、メルマガを送信したりすることができます。フォーム作成機能では、使いやすいエディタを使って直感的にフォームを作成し、ウェブサイトに埋め込むことができます。また、メルマガ送信機能では、シナリオに沿った自動配信や、セグメント化された顧客に対してターゲティングしたメールを送ることなどができます。

各種広告プラットフォーム

各種広告プラットフォームは、オンライン広告を配信するためのプラットフォームです。これらの広告プラットフォームを活用することで、ターゲットユーザーに対して広告を表示し、ウェブサイトへのアクセスを増やすことができます。代表的なものに、Google広告、Yahoo広告、Meta広告などがあります。広告プラットフォーム経由での広告配信は、代理店に依頼をしても良いですし、自社のウェブチームのメンバーで内製で運用をするということも可能です。

BtoBコーポレートサイト運用に必要な人材・体制

前述のような運用を実行していくためには、どのような人材、体制が社内に必要かに関してもご紹介します。

全体責任者(マネージャー)

BtoBコーポレートサイトの運用において、全体を統括し戦略を立案する役割を担うのが全体責任者(マネージャー)です。マーケティングやウェブサイト運用に関する一定の知識を有した上で、自社のビジネスの目標や商品、ターゲットユーザーなどについても深い知見を持っている必要があります。戦略的な方針を策定し、各チームの調整や目標達成に向けた指導を行う重要な役割ですので、できれば管理職や経営層の方をアサインするのが望ましいかと思います。

コンテンツ企画、制作担当

コンテンツ企画・制作担当者は、ウェブサイトに掲載するコンテンツ戦略を立案し、魅力的で価値のあるコンテンツを企画・制作します。顧客のニーズや課題を理解し、ターゲットユーザーに対して有益なコンテンツを考案できる能力が求められます。また、SEO対策において、ターゲットキーワードに基づいてコンテンツを最適化し、ウェブサイトの検索エンジンランキングを向上させるようなミッションを担うケースも多いです。

メルマガ企画、運用担当

メルマガ企画・運用担当者は、自社のメールマーケティング活動を担当します。魅力的な配信内容や、効果的な顧客セグメンテーションは何かを常に考え、ターゲットユーザーに対して最適なメッセージを送信します。メルマガ運用は、見込顧客との長期的な信頼関係構築に役立ち、結果としてウェサイトへの訪問者数、コンバージョン数などに寄与することが可能です。

ウェブサイト更新担当

ウェブサイト更新担当は、コーポレートサイトの更新・運用業務を遂行します。CMS(コンテンツ管理システム)などのウェブサイト作成ツールに関する一定の知識が求められます。また、ウェブデザインの基礎知識やHTML、CSS、JavaScriptなどのコーディングスキルも必要になることもあります。ウェブサイト更新担当は、これらの知識やスキルを活用し、ウェブサイトの適切な更新と管理を行い、ユーザーエクスペリエンスの向上を目指します。

広告運用担当

広告運用担当は、自社の広告キャンペーンを企画をし、効果的な広告の運用を担当します。Google広告やYahoo広告、Meta広告などの広告プラットフォームを活用し、ターゲットユーザーに対して効果的な広告を配信します。広告運用担当者は、広告のターゲティングや設定、予算管理、キャンペーンの最適化など、広告戦略を実現するための作業を行います。

作って終わりではなく、永続的にPDCAを回し続けましょう

BtoBコーポレートサイトは、作っただけで満足して放置されてしまいがちです。しかし、運用に必要なツール、人材・体制をしっかりと確保した上で、「どうすればもっとたくさんの人を集客できるか」「どうすればもっとたくさんの人にコンバージョンしてもらえるか」を常に意識して、継続的なモニタリングやデータ分析を通じて、運用、改善を続けましょう!また、市場の変化や顧客のニーズの変動にも対応するため、競合他社の動向や最新のトレンドにも注目して、常にアンテナを張っておくことも大切です。
作って終わりにするのではなく、永続的にPDCAを回し続けることで、きっとビジネスの成果を最大化することができるはずです!

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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