効果を最大化する!デジタル広告におけるクリエイティブ戦略

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

インターネットが普及した昨今、企業の売上を向上させるためのマーケティング手法の一つとして非常に注目を集めている「デジタル広告」。現在取り組んでいるがなかなか効果が出ない、今から取り組もうと思っているが気をつけるべきポイントが知りたいなど、お悩みの方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんなデジタル広告の効果を最大化するための戦略について解説していきます。
デジタル広告を活用して、より多くの見込顧客にリーチし、自社の商品やサービスの認知度の拡大をしたいと考えている企業様は、ぜひご一読ください。

目次

デジタル広告の時代

デジタル広告とは、Google広告やYahoo広告、SNS広告(FacebookやInstagram、Xなど)といったような、インターネット上のメディアを通じて配信できる広告のことです。昨今、デジタル広告の活用は、企業のマーケティング戦略の中で重要な要素の一つとなっています。インターネットの普及により、企業はデジタル広告を活用して広範囲の見込顧客にリーチし、手軽に商品やサービスを宣伝できるようになりました。

テレビCM、ラジオCM、新聞広告、雑誌広告などの従来の広告媒体とは異なり、デジタル広告は、リアルタイムでのデータ収集と効果計測が可能です。これにより、広告内容などを改善し、効果の最大化に向けてPDCAを回すことが可能です。また、デジタル広告は、広告のパーソナライズが容易であり、ターゲット毎にメッセージを出し分けるなどのきめ細かな対応ができる点も魅力です。

しかし、そんな魅力的なデジタル広告ですが、様々な企業が利用をしているために競争が激化しており、消費者は日々数多くの広告にさらされている状況になっています。そのため、デジタル広告で効果を最大化するためには、ただやみくもに広告を出すのではなく、戦略的に取り組むことが大切です。次項以降では、そんなデジタル広告の効果を最大化するために留意をしておくべきポイントをいくつかご紹介いたします。

ターゲットとなる見込顧客像を明確にする

デジタル広告の効果を最大化するためには、まずはターゲットとなる見込顧客像(ペルソナ)を明確にすることが重要です。これができていないと、広告の訴求内容が的外れになり、広告予算の浪費につながりかねません。

まずは、社内にある販売管理データや顧客リストなどを活用して、ターゲットとなる顧客の属性を分析しましょう。年齢、性別、地域など、自社の商品やサービスはどのような人達に刺さるのかを熟考します。必要に応じて、アクセス解析ツールなどを用いて、自社のウェブサイトの訪問者の属性を調べるのも有効です。

さらに、そのペルソナの困りごとや悩みなどの心理状況を想像します。なぜ彼らが自社の商品やサービスに興味を持つのか、彼らはどんな困りごとや悩みを解消するためにその商品やサービスを購入しようと思うのかを考察しましょう。

このように、属性や心理状況などを考えてペルソナを定義する行為は、一度実施をすればそれで終わりというものではありません。市場の変化に伴って、自社のペルソナも常に変化するはずです。市場動向や環境の変化に合わせて、常にデータを見ながら、日々常に考え続けるようにしましょう。

ターゲットに合わせたメッセージの考案

消費者一人一人に合わせてパーソナライズされた広告訴求メッセージを考えることは、デジタル広告において非常に大切なポイントです。ペルソナを明確にした上で、そのペルソナに刺さる広告訴求メッセージを考えることで、成果の最大化につながります。

以前の記事(https://www.waca.or.jp/knowledge/35714/)でもお伝えしましたが、見込顧客の心に刺さるメッセージを考えるためには、自社の商品やサービスの「機能的価値」と「情緒的価値」を明確にすることが重要です。その商品やサービスの機能面や品質面が他社と比べていかに優れているかという「機能的価値」はもちろんのことですが、その商品やサービスを使用することでどのような良い体験ができるのかという「情緒的価値」をアピールするような訴求メッセージを考えましょう。広く大衆に受けるような当たり障りがないメッセージではなく、それぞれのペルソナの「情緒的価値」に合わせてカスタマイズされた個別の訴求メッセージを考えましょう。

さらに、広告で使用するメッセージは、極力シンプルで明確であるように心かけることも大切です。広告という特性上、じっくりと読み込んで理解してもらうようなことは難しいので、できるだけ複雑な言葉や表現を避けて、シンプルで簡潔な表現を心がけましょう。

デザインと視覚的要素の検討

デジタル広告においては、広告のデザインや色使いなどの見た目上の視覚的要素も効果を左右するポイントの一つです。

昨今ではスマホなどのモバイルデバイスでのインターネット利用が急増しているため、スマホで見やすいようなモバイルファーストのデザインを意識することが重要です。小さな画面でも視認性が高く、思わずタップをしたくなるようなデザインを追求しましょう。

また、前述のメッセージ考案時の留意事項と同様に、極力シンプルで明確なデザインを心かけることが大切です。広告という特性上、閲覧者は「自分の必要・不必要」を一瞬で判断します。しっかりと広告の中身を見て判断するというよりは、無意識のうちに直感的に反応するということの方が多いです。ですので、視覚的に過剰な情報量や複雑な内容を含めてしまうと、閲覧者が混乱してしまい、なかなか良い結果につながりません。

さらに、「詳細はこちらをクリック」などのCTA(コール・トゥ・アクション)を際立たせて強調し、明確に記載することも重要です。広告を見た見込顧客に何をして欲しいのか、具体的にどんなアクションを取って欲しいのかを明確に表現をするようにしましょう。

ABテストと最適化

従来の広告媒体とは異なり、リアルタイムでのデータ収集と効果計測が可能なことが、デジタル広告の大きな魅力の一つです。「やりっぱなし」にするのではなく、常に結果の数値を見ながら仮説検証をし、PDCAを回すことが可能です。

デジタル広告の効果を最大化するために、ABテストは非常に有効な方法です。広告のメッセージ、デザイン、CTAボタンの色など、異なるバージョンのものを並行して走らせながら各種反応数値を追っていくことで、「どのような広告が反応が良いのか」を見ながら細かくチューニングを行なっていきます。

ABテストに関しては、以前の記事(https://www.waca.or.jp/knowledge/57697/)でもお伝えしましたが、しっかりと統計的優勢性の有無を確認し、論理的に検証を行なっていくことが大切です。ABテストは論理的に意思決定をする上で非常に有用な手法ですが、統計的優位性が無いテスト結果を基に判断をしてしまうと、間違った意思決定をしてしまうことにもなりかねませんので、留意をした上で実施しましょう。

戦略的にデジタル広告に取り組もう

デジタル広告は、インターネットが普及した昨今においては確かに有用です。しかし、「やれば売り上げにつながる」という単純なものではなく、戦略を持って腰を据えてしっかりと取り組むことが大切です。

今回お伝えをしたいくつかのポイントに留意しながら、ぜひ戦略的にデジタル広告に取り組んでみてください。きっと、あなたの会社の商品やサービスを、より多くの人達に知ってもらうための強力な武器になるはずです!

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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