中小企業でマーケティング力を高めるための6つのポイント

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

先日、弊社でご支援をさせていただいている企業様から「中小企業でもマーケティング力を高めるためには、日々どのようなことを意識すれば良いですか?」とご質問をいただきました。
弊社では様々な企業様とお話しをさせていただく機会が多いのですが、そんな中で「この会社さんは、マーケティング力がとても高いなぁ」と感じる企業様には共通したポイントがあります。

今回は、そんなマーケティング力を高めるためのポイントを6つご紹介いたします。
企業としてのマーケティング力をさらに高めて、売上向上につなげていきたいとお考えの方は、ぜひご一読ください。

目次

ポイント1:顧客の声に常に耳を傾ける

以前の記事(https://www.waca.or.jp/knowledge/57309/)でもお伝えをしましたが、マーケティングにおいて最も重要だと言っても過言ではないこと、それは「お客様を理解すること」です。

自社の商品・サービスにばかり目を向けるのではなく、常に「お客様が何を求めているのか?」「どうすればお客様の心に刺さるのか?」というように、顧客志向・マーケットインで物事を考えることが大切です。

例えば、飲食店の経営で考えてみましょう。
料理の味に自信があるお店であればあるほど陥りがちなよくある失敗例があります。それは、「より美味しい料理を作るにはどうしたら良いか」ということばかりを追い求めてしてしまうケースです。
もちろん美味しい料理を作ることも大事なのですが、マーケティングという観点では、それに加えて「顧客は何を求めているか」を徹底的に考えることが重要になってきます。

接客中にお客様と積極的に対話をする機会を設けて、顧客からの提案やニーズを少しでも汲み取るような努力が大切です。そのためには、顧客と対話がしやすいようなフレンドリーな雰囲気作りも必要になります。
直接的な対話だけではなく、お客様アンケートなどを取ることも有用です。アンケートを通じて、顧客がどのようなメニューやサービスを求めているのかを理解することができます。それらから得られた情報を基にして、料理や接客の改善に取り組むことができます。
また、インターネットが普及した昨今では、消費者はSNSを通じて体験を共有することが多くなっています。FacebookやInstagram、X、YouTubeなどのSNSを注視して、「自社は顧客にどのように評価されているのか」という顧客の声に常に耳を傾けるようにしましょう。

ポイント2:自社を取り巻く市場環境に敏感になる

自社の周りで何が起きているか、市場環境がどのように変化しているかに注意を払うことも重要です。
今現在はビジネスがうまくいっていたとしても、「これで良いんだ」とあぐらをかいていると、気付いたら環境が変化していたというようなことも往々にしてあります。

前述の飲食店の経営の例であれば、もし、その飲食店のオーナーが、周囲の環境に敏感であれば、近隣に競合となるようなお店がオープンしたことにもいち早く気付くことができるでしょう。その結果、その競合のお店に関する調査や分析をした上で、対抗するためのメニューやサービスの改善などの施策を迅速に講じることができるはずです。
また、法的規則の変化などにも敏感にアンテナを張ることも大切です。例えば、飲食業界で新しい衛生基準などが導入された場合、手遅れになる前にスピーディにその衛生基準を満たすための設備の導入などの対策を打つことも可能になります。
さらに、業界の最新のトレンドなどの情報も常に仕入れるように心がけましょう。健康志向がトレンドなのであれば、それらを意識したメニュー展開や訴求メッセージの考案など、時代に合わせた柔軟な対応ができます。

もちろん、周りや時代に流されすぎる必要は無いですが、常に情報収集を怠らずに市場環境に敏感になっておくことは、マーケティング力を高めるためには欠かせない要素です。

ポイント3:柔軟な発想を奨励する企業文化を作る

柔軟な発想を奨励するような企業文化を作ることも、マーケティング力を高めるためには大切です。

マーケティングは、「これをやれば正解」というような単純な答えが存在するものではありません。常に試行錯誤で施策の実行と改善を繰り返す必要があります。
そのようなことを行うためには、まずは経営層が新しいアイデアを歓迎し、失敗を許容するような姿勢を示すことが必要不可欠です。失敗を頭ごなしに非難するのではなく、学びの機会として捉え、次回の成功につなげるための方法を考えましょう。
社員間でのオープンなコミュニケーションをしやすい雰囲気を作るということも重要です。新しいアイデアや提案を自由に気軽に発言し、共有することができる環境を整えましょう。
また、柔軟な発想を促進するためには、社員の多様性も大切な要素の一つです。年齢や性別などもそうですが、異なるバックグラウンドや性格、個性を持つ社員を積極的に雇用することで、多様な観点からのアイデアを生み出すことが可能になります。

ポイント4:新しいテクノロジーやツールを毛嫌いしない

企業が競争力を維持し、成長するためには、新しいテクノロジーやツールを積極的に導入することも必要です。
もちろん、やみくもに興味本位で新しいものに飛びつくのは良くありませんが、戦略的に新しい技術を取り込むことで、業務効率や売上を向上させる機会につながります。

例えば、前述の飲食店の経営の例であれば、最新のPOSシステムや、モバイルアプリでの会員カード発行、オンラインでの注文システムの導入などがそれにあたります。

新しいテクノロジーやツールの導入は、データ収集と分析にも役立ちます。顧客の属性や行動などの様々なデータを収集、管理、分析できるようになることで、商品開発や販促企画に活かすことができます。
それらの導入には、一定の初期投資が必要になるため、導入をためらう経営者様もいるかもしれません。しかし、中長期的には業務効率化やコスト削減、売上増加につながります。競合に対して競争力を維持し、成長を続けるためには避けては通れないものと捉えて、毛嫌いせずに戦略的に導入を進めていきましょう。

ポイント5. 感覚だけではなく、データを基にした意思決定をする

客観的なデータを基にして論理的に意思決定をするということも、企業のマーケティング力を高めるために大切なポイントの一つです。

歴史が長い老舗企業であればあるほど、経営層やベテラン社員などの意見が通りやすくなりがちですが、経験や感情に頼るだけでは、場合によっては誤った判断をしてしまう可能性もあります。

昨今はテクノロジーやツールの発展によって、データ収集や分析がどんどんやりやすくなってきています。

前述の飲食店の経営の例であれば、POSシステムなどの様々なデータを活用することで、メニューの改善、価格設定の最適化、広告戦略の見直しなど、販売促進の観点からも非常に有用です。また、在庫管理による食材ロスの防止など、業務効率化の観点からもビジネスにプラスの効果が働きます。

「職人の勘」というのももちろん大事だとは思いますが、そこに客観的なデータも組み合わせることで、より効果的な意思決定を実現する手助けとなります。

ポイント6:社員のスキル向上を支援する

「企業は人なり」という言葉もありますが、社員のスキル向上の支援に会社として積極的に取り組むことも重要です。社員一人一人の能力が高まることで、業務効率化、顧客満足度の向上、売上増加などにつながっていきます。

また、それらは企業としての「採用力の強化」にもつながっていきます。研修制度の充実や資格取得の奨励など、会社側から意欲を高めるための学習機会の提供を積極的に行っている会社であるとうことは、「そんな会社で働きたい」という優秀な採用応募者の確保にもつながります。

普段から常に意識をしよう

いかがでしたでしょうか?

どれも当たり前のことに聞こえたかもしれませんが、実行するのはなかなか難しいと思います。
弊社も全てが完璧にできているかと言われると、恥ずかしながら全くそんなことはありません。
だからこそ、まず普段から常に「意識をしておく」ということが大切です。

ぜひ、今回お伝えした6つのポイントを日々意識をしてみてください。
きっと、着実にあなたの会社のマーケティング力が高まり、ビジネスの発展につながるはずです!

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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