BtoBマーケティングにおける効果的なリード獲得の考え方

こんにちは。ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している、株式会社ピージェーエージェント代表取締役の加藤です。

BtoBマーケティングにおいてリード獲得は、企業の成長を左右する重要なステップです。特に、商談や契約に至るまでのプロセスが長いBtoBビジネスでは、いかに質の高いリードを獲得し、育成するかが鍵となります。しかし、多くのマーケティング担当者は「リードが思うように集まらない」「獲得したリードが商談につながらない」といった課題に直面しています。

この記事では、効果的なリード獲得の考え方や実践方法、ポイントについて解説をいたします。

目次

BtoBにおけるリード獲得とは

リードとは、企業の商品やサービスに興味を持ち、将来的に購入する可能性のある見込顧客のことを指します。リード獲得はマーケティング活動の中でも重要なフェーズの一つであり、獲得したリードを適切に育成し、商談や契約につなげることが求められます。

BtoBマーケティングにおけるリード獲得の目的は、単なる新規顧客の獲得だけにとどまりません。企業の認知度を高めてブランド価値を向上させることや、営業チームに対して商談の可能性が高いリードを提供し、営業活動の効率を改善することにもなります。また、顧客の課題やニーズを把握し、それに応じた適切なサービスを提案するための手段としても活用できます。

オンラインでのリード獲得戦略

コンテンツマーケティング

ターゲット企業の課題解決につながるお役立ち情報を発信し、検索エンジン経由でリードを獲得するためには、コンテンツマーケティングが有用です。ブログ記事などを活用し、業界トレンドや課題解決策を発信することで、流入を増やし、リードを獲得することができます。また、専門的なレポートやノウハウをホワイトペーパーとして提供し、ダウンロード時に企業情報を取得する方法も有用です。

ウェビナー・オンラインイベント

ウェビナーやオンラインイベントはリードを獲得するのに非常に効果的です。業界トピックに関する無料ウェビナーなどを開催し、登録者情報を収集した後、フォローアップメールを送信して商談につなげることができます。

デジタル広告

Google広告やYahoo広告、Meta広告などのデジタル広告の活用も有用です。リスティング広告は検索意図が明確なユーザーにアプローチでき、ディスプレイ広告は認知拡大に適しています。リターゲティング広告を活用すれば、過去にサイトを訪れたユーザーを再訪問させることが可能です。それぞれの広告の特性を活かして、リードの獲得を最大化しましょう。

オフラインでのリード獲得戦略

展示会・リアルイベント

展示会やリアルイベントは、BtoBのリード獲得において非常にパワフルで重要な施策の一つです。直接対面することで信頼を築きやすく、具体的な課題やニーズをヒアリングすることができます。また、展示会後のフォローアップメールや資料送付、インサイドセールスなどを通じて関係性を強化し、商談へとつなげることが可能です。

パートナーシップによるリード獲得

他社とのパートナーシップを活用することで、相互にリードを紹介し合うことも有用です。例えば、共催セミナーを開催し、両社の顧客リストを活用することで、双方共により多くのリードを獲得することが可能です。業界を跨いでのコラボレーションは、新規市場開拓のチャンスにもなります。

ダイレクトメール・テレマーケティング

ターゲット企業に対して直接アプローチできるダイレクトメールやテレマーケティングも効果的な手法です。特に、特定の業界や企業リストに絞った施策では、高いリード獲得率が期待できます。郵送DMを活用することで、デジタル施策では接触しづらい層へのリーチが可能になります。また、テレマーケティングでは、顧客の具体的な課題を聞き出し、適切なソリューションを提案することで、商談につなげることができます。

リードナーチャリングの重要性

リードナーチャリングとは、獲得したリードに対して適切な情報を提供しながら関係を構築し、購買意欲を高めるプロセスを指します。

メールマーケティングは非常に有効な手法の一つです。ステップメールやニュースレターを活用して、顧客の関心を維持しながら情報提供を続けることで、商談に結びつける可能性が高まります。

また、CRMやMAツールを活用して、リードの行動履歴を分析しながら、適切なタイミングでフォローアップを行うことも重要です。さらに、リードスコアリングを実施し、優先度の高いリードを特定することで、営業活動の効率を向上させることができます。

リード獲得におけるよくある課題と改善策

リード獲得において、多くの企業が直面する課題があります。ここでは、よくある事例とその改善策をお伝えします。

ターゲットの明確化が不十分で無駄なリードが増えてしまう

ターゲットが明確でないと、興味を持たない層にまでアプローチしてしまい、結果的に無駄なリードが増えてしまいます。その結果、営業チームが不適切なリードに時間を費やし、商談化率が低下してしまうことがあります。

改善策

  • ペルソナを詳細に定義し、企業の規模や業種、購買プロセスを分析する。
  • 過去の成約データを基に、どのような顧客が商談化しやすいかを特定する。
  • 広告やコンテンツのターゲティングを最適化し、無駄なリードの発生を防ぐ。

コンテンツ提供の精度が低いために、獲得したリードの関心度が低い

適切なコンテンツが提供できていない場合、リードの関心が低く、商談に発展しにくくなります。この問題に対処するには、ターゲットに響く質の高いコンテンツを作成し、適切なタイミングで提供することが求められます。

改善策

  • 業界トレンドや顧客のニーズを調査し、求められる情報を提供する。
  • 検索エンジン対策(SEO)を活用し、適切なキーワードを盛り込んだコンテンツを制作する。
  • メールマーケティングなどを活用し、適切なタイミングで情報を届ける。

営業部門との連携が不十分で、リードのフォローが適切に行われない

リードを獲得しても、営業部門とマーケティング部門の連携が不足していると、適切なフォローが行われず、商談に発展しにくくなります。この問題を解決するには、部門間での情報共有を強化し、リードの管理プロセスを最適化することが必要です。

改善策

  • CRMやMAツールを導入し、リード情報を一元管理する。
  • 営業とマーケティングの定期的なミーティングを実施し、情報を共有する。
  • リードスコアリングを導入し、商談化しやすいリードを優先的にフォローしてもらう。

さいごに

リード獲得はBtoBマーケティングにおける重要なプロセスであり、オンラインとオフライン施策を適切に組み合わせることで、より効果的なリード獲得が可能になります。また、リードナーチャリングを適切に行うことで、商談化率を向上させ、最終的な売上につなげることができます。

まずは、自社に適した実行可能な施策を選び、小さく始めてPDCAを回しながら改善、継続を繰り返すことが成功への鍵です。ぜひ、あなたの会社でも改めて戦略的にリード獲得施策を実施してみてください!

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

株式会社ピージェーエージェント代表取締役。中央大学理工学部卒業後、NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。IT・WEBを活用したデジタルマーケティングに関する法人企業向けコンサルティング業務に従事。顧客の購買プロセスに基づいたマーケティングシナリオ設計、メールマーケティングを基軸としたCRMコンサルティング等、法人企業の売上向上に寄与するコンサルタントとして活躍。その後、2016年、株式会社ピージェーエージェントを設立、代表取締役に就任。ブランド戦略の立案を強みとして、ブランディング・マーケティングに関するコンサルティング事業を展開している。

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