女性にこそオススメしたいウェブ解析士

こんにちは。Web stylistの加藤まやこです。

私は今から2年前、2016年にウェブ解析士の資格を取りました。もともとはウェブデザイナーとして長く働いていましたが、資格を取得した当時は従業員200名程の企業でシステム開発部に属し、自社のウェブシステム開発などを行っていました。

現在は、派遣社員+フリーランスという働き方に変え、ウェブ制作・ホームページ作成教室・ワークショプやイベントへの登壇など幅広くやらせていただいています。

今回は、私がウェブ解析士の資格を取ろうと思った理由から、なかなか活かせずにいたモヤモヤ期間、そして活かせるようになってきた現状までの経験をお伝えします。

資格を取ったものの活かせずにいる方や、これから資格を取ろうかなぁと迷っている方など、女性のみならず、参考にしていただければ幸いです。

目次

数値が苦手な私がウェブ解析士を取得した理由

私は物事を感覚で捉える傾向が強く、数値が苦手です。

勉強が嫌いで、大学も音楽大学を選んだほど考えるよりも感覚を使うタイプの人間です。ウェブ解析士は協会の案内にもあるように「アクセス解析から得られる情報の認識・分析方法・計算方法」など数値を扱う内容も多いです。そのため、資格取得のための勉強もテキストの内容をなかなか理解できず、何度も読み返していた気がします。

苦手とわかっていながらも「資格を取りたい」と思ったのは何故か。大きな理由は2つありました。

「仕事で求められる数値的根拠を出すためには、論理づけられた考え方を身につける必要があると感じた」

「職場でのウェブへ対する意識の低さを変えたかった」

他にもウェブマーケティングの知識をつけたかった、マーケティングに関わる仕事をやってみたかった…などもありましたが、上記の2つが大きかったですね。

ウェブに対する意識の低さと理解されないもどかしさ

資格は取ったものの、職場では日常業務に追われ、サイト解析や改善業務には取り組めない環境にいました。ウェブシステムの運用がメインの仕事だったため、どうしても目の前のトラブルや問合せに対応することが優先になってしまいます。すぐに結果の出ない中長期的な取り組みは後回しにされ、いつまでも手つかずの状態だったように感じます。

また、マーケティングに対して会社全体での意識が低かったこと、ウェブの知識がある人も少なかったことから、「ウェブサイトの価値をあげる」というカタチが見えないものの重要性が理解してもらえないもどかしさをずっと抱えていました。

システム開発部なのだから「システムの仕組みのことだけ」をやっていればよいという考えも強く、「うちがやることではない」と言われたこともありました。しかし、私はウェブの知識があるからこそ他部署への働きかけや提案が行えるのではないかと考えていましたし、マーケティング専門の部署があるわけではなかったため、誰かが働きかけないと意識は変わらないという思いが余計に募っていきました。

また、仕事上数値や論理的な裏付けを求められることも多く、感性で捉えることが当たり前な私にとって、同僚や上司を説得できる裏づけは苦労の連続です。男性が多い部署だったせいか、周りに比べ上手くできないことに対する苦手意識や劣等感も相まって、焦りと悔しさでいっぱいでした。

居場所を変えたことで見えてきたもの

しばらくは自分のやりたいことや、知識を活かせずモヤモヤしたまま過ごしていました。

が、やはり自分の気持ちを騙し続けることはできないものですね。

体調を崩したことや他にも色々とタイミングが重なり、私の居場所はここではないと移ることを決めました。自分のやりたいことや知識・経験を活かせる場所に移ろうと思いました。周りを変えるよりも自分が変わることが大事なときもあります。周りの仲間は大好きだっただけに、なかなか決断できませんでしたが(笑)

システムの仕組みではなく、やはり私は「ウェブ」をやりたい。私にとってのウェブは「表現の場」であるという気持ちが強いため、「ウェブ制作の現場へ戻りたい」と願っていました。結果的にクライアントのウェブ制作をやらせてもらえる仕事へと切り替えることができ、制作だけでなく提案などもやらせていただいています。そこで初めて「あ、ウェブ解析士の知識が活かせるかも!」と思いました。

私は、今まで自社サイトを扱うことが多かったため、クライアントへの提案はほとんど経験がありません。なので、どこまで自分が出来るか未知数ですが、ウェブ解析士の知識を持っていたことで、「ただ単に作る」「機能を満たす」というだけではなく、クライアントの背景にあるもっと本質的な部分、要件から汲み取れる「実現したいこと」を盛り込んだうえでの提案がしていけるのではないかと思っています。作ることだけに意識を捕らわれず、もっと大きな視点で提案を行っていくことも制作のプロとしての仕事ではないでしょうか。

また、クライアントにはウェブの知識がまったくない方も多いです。ウェブ全般に対する知識や技術を伝えていくためにも、確かな知識を身につけておくことで、自分も自信を持って仕事に取り組めていると感じます。自信を持って仕事をこなすことで、自然とクライアントとの信頼関係も築いていけるのではないでしょうか。

今後、よりクライアントの立場に寄り添った提案を行っていくには、やはり企業の経営を知り、経営陣を説得し成果を出すという力が必要になると思います。自分の可能性や幅を広げるためにも、上級ウェブ解析士の取得も目指していきたいと考えています。

女性にこそ活用してほしいウェブ解析士

私の資格取得から現在までの経緯をお伝えしましたが、最後にウェブ解析士は女性にこそおすすめしたいと思っています。私のように「数値が苦手」という方にとっては特に、「解析士」と聞くとハードルが高いものと捉えがちかもしれません。

しかし、感性を大事にする女性だからこそ、必要な知識や考え方だと私は思います。文系・理系の考え方はなくなり、感性と理論のバランスはこれから誰もが必要とされるものです。両方をバランスよく使えたときにこそ、最善なものを生み出すことができると考えています。

また、企業の規模や業種に関係なく、ウェブを使ったマーケティングは当たり前になっていますよね。女性の社会進出がこれからますます増えることを考えると、感性に理論的な考え方を重ね合わせることで、女性らしい発想を活かしつつ成果の出せる仕事がしていけるのではないでしょうか。

苦手だと決めつけず、ぜひ自分の考え方の幅を広げるチャンス!新たな能力開発!だと思って、軽い気持ちでトライしてみてください。私もゆっくりではありますが、女性がより輝けるひとつの手段として活用し、常に自分をバージョンアップさせていきたいです。

次回は、私がコンセプトとしているWeb×Mind(こころ)の視点から、色彩心理について触れてみたいと思います。どうぞお楽しみに!

デジタルマーケティングを基礎から総合的に学ぶには

Google アナリティクスをはじめとしたGoogle系のツールは、その使い方を知ることも大切ですが、使うための戦略や設計が必要です。それは、ビジネスに成果をもたらすために必須の考え方です。

ウェブ解析士協会では、このようなデジタルマーケティングの基盤となる「ウェブ解析」を体系的に学べる環境と、知識・技術・技能に一定の評価基準を設け、あらゆるデータから事業の成果に貢献する人材を育成しています。

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この記事を書いた人

音楽大学を卒業後、音楽教室講師・事務職を経験。職業訓練校でWebの勉強を行ったことをきっかけに27歳でWebの世界へ。Webデザイナーとして7年勤務した後、社内SEとして自社システムの開発などを経験。
自分にあったライフスタイルへと派遣社員+フリーランスというWワークへシフト。派遣社員としてWeb制作を行う傍ら、Web stylistという肩書きで「Web×Mind」を掲げ、各々の価値観やMind(こころ)を大事にWeb制作・運用、ホームページ作成教室・ワークショップ・イベント登壇など幅広く活動を行っている。

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