【書評3】コンセプトダイアグラムで分かる「清水式」ビジュアルWeb解析

清水さんコンセプトダイアグラム
 
フルカラー、図解付き、適切なボリューム(1日あれば十分に読める文章量)、比較的簡単な言葉という条件が備わっているので、「コンセプトダイアグラム」、「データの視覚化」の概要を掴む上では良書です。

 
中でも良かった点は、「サンクトガーレン」という地ビールメーカーのウェブサイトを実例にして、「コンセプトダイアグラムというのはお客様と企業側の行動や心理を「購入」という単純なアクションではなく、「認知→お試し→再起→顧客化」というようにステージごとに計測する考え方ですよ」という根本を、多くのページ数を割いて教えてくださったことです。

 
上級ウェブ解析士取得のための講座時に、コンセプトダイアグラムという考え方は確かに教えていただきましたが、「あの時教えていただいたことは、こういうことだったのか。ビジネスにはこのような手順を踏んで活かすのか」ということを再認識することができました。

 
ただし、こちらの書籍は平易な文章にはなっていますが、実際の内容は難しいと思います。コンセプトダイアグラムという言葉自体を上級ウェブ解析士講座で教わるというのも理由の1つですが、「効果測定指標を自分で決める」、「顧客・企業の流れを想定し、反映されるであろうデータに目星をつける」、「この人にはこのデータを視覚化するといいだろう」といった仕事には、やはり一定の経験則が必要だと思うからです。

 
コンセプトダイアグラムやデータの視覚化といった考え方(特に後者)は、将来企業にとって重要度が増すと思うので、より初心者用のこのテーマの書籍があれば良いのではないかと思いました。

 
上級ウェブ解析士 飯川 慶子

 

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