はい、ごめんください。
新潟のウェブ解析士マスター、コスギです。
今日は「Google アナリティクス活用術」の書籍レビューです。
この本は、法人営業を行っている企業(BtoB)にこそ読んでいただきたい本です。
あなたの会社でホームページを開設している以上、様々なところからのアクセスがあると思いますが、中規模以上の企業や市役所、大学などからのアクセスは、それがどこの企業なのか、どこの市町村なのか、どこの大学なのかがわかります。
そのデータを活かしましょう!という本です。
そもそも「どこどこJP」って?
どこどこJPは、アクセスした訪問者のIPアドレスから、相手の都道府県や市区町村情報はもちろん、組織情報や回線情報などの情報を取得し、分析することができるサービスです。
不正アクセス対策や著作権を守るためのアクセス制御などにも対応していますが、今回は割愛しますので、興味のある方はぜひ公式サイトでご確認ください。
参考:IP Geolocation and IP Intelligence API どこどこJP
Google アナリティクス×どこどこJPの本
ウェブ解析士のみなさまは、「グローバルIPを持っている企業や市町村、大学などはIPアドレスから組織別分析ができる」ということはご存知ですよね?
組織別分析を行なうための懇切丁寧なノウハウと、成功事例が掲載されているのがこの本です。
どこどこJPは個人利用(非商用利用)なら無料、法人利用(商用利用)でも30日間は無料で使えます。
Google アナリティクスを見て、法人からのアクセスが多いのであれば、ぜひ手に取って実践してください。1600円+税でコンサルティングを受けられるようなものです。
「うーん……とは言っても、どこどこJPというサービスを使わなければならないの?」と、身構えてしまうかもしれませんが、利用者の立場で申し上げると、どうしても必要、ということはありません。
先に組織別分析を行ってみて、法人のアクセスがあまりないということでしたら、根本的にウェブマーケティングを見直す必要もあるでしょう(もちろん、あなたがBtoBという前提です)。
その場合は書籍を手元において、法人をターゲットとしたカスタマージャーニーを見なおしてくださいね。
初めてGoogle アナリティクスを触る人でも、中級者にランクアップできる本
「Google アナリティクスを入れてあるのですが、どこを見たらいいのかわかりません」という質問は、ウェブ解析士なら、1回は聞かれたことがあるかもしれません。
企業によって見るべきところは変わってくるにしても、ひとつの道を提示することは大事ですよね。
そんなわけで、まずはこの書籍の説明通りに一度なぞってみてください。
Google アナリティクスの導入はもちろん(Googleアカウントの取り方から掲載されていてビックリ!)、カスタムセグメントやカスタムレポート、カスタムディメンションなどの中級機能まで網羅しています。
逐一画面で説明されているし、つまづきそうなところはあらかじめ説明があるので、書いているとおりに設定していくだけでできてしまいます。
これはもう、BtoBに特化したGoogle アナリティクスのレシピです!
カスタム設定になかなか手が伸びないウェブ解析士の方は、一通りの経験をするために使ってみてもいいかもしれませんね。
事例の業種も幅広く、アルミ製品が主力の製造業(向田工業所)、メディア運営企業(インプレス)、データベース事業とWebソリューション事業の企業(ジー・サーチ)が挙げられています。
実際に行われた事例は、非常に参考になりますね。
オモシロイのが単純な数字の成果だけでなく、「企業名がわかるのでモチベーションアップにもなる」というマインド面での成果も印象的でした。
KPIを設定するにも、取れるデータから考えて視野が狭まってしまうのは避けたいところですが、どんなデータが取れるのかすらわからないという状態よりはずっと良いと考えます。
Google アナリティクスのデータを活用できていないと感じていたら、「こんなデータが取れるのか!」とめくるめくお宝データの世界に踏み込んでみてください。
余談ですが、協会より本を頂戴したのでレビューしようと思ったら、ウェブ解析士マスターでもある著者の小針さんからもいただいてしまいました(笑)
この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます。
コスギス(KosGis)、ウェブ解析士マスター 小杉 聖(こすぎ ひじり)